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【2020年版】店舗運営企業の人事が抱える課題とは?アフターコロナの社会で発生する人事課題

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働き方改革、新型コロナウイルスの蔓延、景気後退など企業を取り巻く環境が急速に変化している中、人事部門が抱える課題は様々あります。

一般的に人事部門が管理している仕事としては『採用・育成・人事管理・人材評価・給与管理・就業管理』と、幅広い内容をカバーしています。

今回はこうした広範囲にわたる業務の中で、人事担当者が抱える課題について解説すると同時に、「店舗運営企業の人事担当者が抱えがちな課題」と「アフターコロナの社会で発生しうる人事課題」について紹介します。

一般的な人事担当者が抱えがちな課題

こでは一般的に人事担当者が抱えがちな課題を3つ紹介します。

人材の採用

人事担当者が抱えがちな課題の一つとして「人材の採用」が挙げられます。企業の競争力の根源は何といっても「ヒト」であり、優秀な人材を継続的に確保し続けることは企業の成長・発展には欠かせません。

一方で、日本においては深刻な人手不足や少子化の進展や雇用形態の多様化などを背景に企業の採用環境は年々悪化しており、優秀な人材を安定的に確保することは困難な状況に陥っています。

企業を永続的に発展させるために人材をどのように確保していくかは人事戦略上、非常に重要であると同時に、少子化に歯止めが掛からず『超売り手市場』の環境下においては深刻な課題だと言えます。

人材の育成

「人材の採用」と合わせて人事担当者が抱えがちな課題としては「人材の育成」が挙げられます。優秀な人材を確保することが難しくなる中で、企業としては保有する人的リソースを最大化し、社員一人ひとりのアウトプットを最大化させることを志向します。

こうした中、人事担当者には保有する人的リソースを最大化するための育成をサポートすることが強く求められています。その中でも、次世代を担うマネージャー社員を育成出来なければ企業としての競争力低下を招きかねないので、「次世代リーダー人材の育成」は人事担当者が抱える課題の中でも最重要課題と捉えられています。

人材の流出

働き方が多様化したことや転職市場が旺盛なことを受け、「人材の流出」も人事担当者が抱える課題の一つと言えます。採用から育成まで自社で手間をかけて育て上げた人材に辞められることは企業にとっての損失は非常に大きくなります。

人材が流出する背景には働き方への不満や、職場への不満、人事評価への不満、年収への不満など様々ありますが、そういった不満を素早くキャッチするために1on1ミーティングなどを取り入れて不満要素を払拭することで、人材の流出を未然に防ぐ役割を求められていると言えます。

企業としてはせっかく採用から育成に至るまで、多額の投資をしているので人材の流出は何としても避けたいことです。

店舗運営企業の人事担当者が抱えがちな課題

人事担当者が抱えがちな課題と言っても、職種によっては抱える課題も少しずつ変わってきます。
ここでは店舗運営企業の人事担当者が抱えがちな課題について3つ紹介します。

人材不足

店舗運営企業の人事担当者が抱える課題としては「人材不足」が挙げられます。

店舗運営企業はサービス業に分類されることが多いですが、厚生労働省がまとめた「平成30年雇用動向調査結果の概要」によると、サービス業関連の離職率は約20%~27%と全産業の中でも一番高い数字となっています。

 


引用元:厚生労働省HP_ 平成30年雇用動向調査結果の概要

 

一般的にサービス業の離職率が高く、人材不足に陥っている主な要因は「低賃金」「営業時間」「休日」などが考えられています。

国税庁がまとめた「平成30年分民間給与実態統計調査」によると、日本全体の平均給与は441万円であるのに対し、宿泊業,飲食サービスの平均給与は171万円、その他サービス業の平均給与は293万円と全体平均を大きく下回っている給与水準だとわかります。

また、サービス業の店舗営業時間については飲食業であれば深夜に及ぶことも珍しくなく、加えて客数が見込める土日は勤務が必須で休みも不定になるケースが多々あります。

このように店舗運営企業は人材不足に陥りやすいため、人事担当者は人材不足を解決するための対策を取る必要を抱えています。

多様な雇用形態

店舗運営企業の場合、従業員は正社員のみならず、契約社員・派遣社員・アルバイトといったように多様な雇用形態で雇用されています。
そのため、働く目的や責任感など方向性が合わない中での店舗運営を必要とされています。

また、雇用形態や給与形態が異なる従業員の勤怠管理を店舗リーダーに任さられるように、効率的な仕組みを構築することも店舗運営企業の人事担当者ならではの課題といえるでしょう。

次世代を担う店舗リーダーの育成

店舗運営企業の人事担当者は「次世代を担う店舗リーダーの育成」についての課題も抱えています。

店舗運営企業の場合、事業が発展するためには店舗ごとの利益アップが必要不可欠である一方で、次世代を担う店舗リーダーの育成については現場任せになっているのが現状です。

そのため、人事担当者は店舗が継続的に競争力を持ち続けるために不可欠なリーダー人材の育成も考えていかなければなりません。

アフターコロナの社会で今後発生しうる課題

2020年に流行した新型コロナウイルス感染拡大を受け、企業での働き方が急速に変化してきています。日本では新型コロナウイルスの影響が落ち着きを見せる中、アフターコロナの社会で今後発生しうる人事課題について3つ紹介します。

労働スタイルの変化

新型コロナウイルスは大幅な労働スタイルの変化をもたらしました。これまで、テレワークは一部の企業に限られていましたが、コロナ禍を契機に多くの企業がテレワーク導入を加速化させました。

従来はオフィスに出社して仕事をすることが当たり前だったことから、出社前提で成り立っている人事制度も多く存在するもの事実です。

例えば、労働時間の管理でテレワーク中の社員に残業をどのように承認するのかという課題が出てきます。リモートワーク中は業務をしている姿が見えないため、労働時間管理は極めて困難と言えます。

このようにテレワーク中の残業などの労働時間管理のルールを制定しなければいけない課題が出てくると言えます。

評価基準の見直し

従来の人事評価制度の中では業務における成果以外にも業務に対する姿勢も加味される評価基準となっていました。一方で、テレワークでは業務プロセスは見えず、「何をやったか」という成果のみが評価対象になります。

アフターコロナの社会においても一度導入されたテレワークを辞める企業は少なく、多くの企業が継続することが考えられます。

そのため、人事担当者は「新たな働き方」を見据えた人事評価基準を制定しなければいけない課題を抱えることでしょう。

テレワークができる仕事と出来ない仕事に対する不公平感

多くの企業でテレワークの導入が進む一方で、「物理的にテレワークが出来ない仕事」があるのも事実です。

特にサービス業に代表される店舗運営企業の場合は、オフィス勤務の社員と店舗勤務の社員とではテレワークの実施可否は大きく異なります。

同じ企業の社員でもテレワークが「出来る人」と「出来ない人」が混在する中では、出来ない人は不公平感を持ちます。
こうした環境において、不公平感を解消できる制度を人事担当者は求められ、課題感は非常に大きいと言えるでしょう。

まとめ

『採用・育成・人事管理・人材評価・給与管理・就業管理』と、幅広い業務内容を持つ人事担当者が抱える課題は多くあることに加え、アフターコロナの対策も考えなければなりません。

こうした課題を解決するために、人事担当者は様々な施策を進めていかなければなりません。時代が急速に変化していくときこそ、企業の人事部門が率先的に課題に対する解決策を取り入れることで、企業の競争力を高めていくことができるでしょう。