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マーケティングの成功事例4選をご紹介【中小企業から大手企業まで】

マーケティング
  • hatena

商品をより多くのユーザーに知ってもらうためにも「マーケティング」は重要です。本記事では、中小企業から大企業まで4社のマーケティング事例をご紹介。また、一概にマーケティングといってもさまざまな手法があります。各企業がどのようなマーケティングで成功したのか詳しく解説しているので、ぜひご参考ください。

マーケティングの成功事例1:無印良品

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世界各国に700以上の店舗をもつ家具メーカー「無印良品」。今では家具だけでなくさまざまな日用品を手掛けており、その数は7000種類にも及びます。無印良品のマーケティング施策には以下のようなものがあげられます。

  1. ECサイトのカタログ化
  2. 多数のチャネル運用による認知拡大

以前よりECサイトを運営していた無印良品ですが、「店舗」と「ECサイト」の販売スタイルの乖離に課題を感じていたといいます。そこで顧客行動を細かく分析したところ、ECサイトを閲覧した人の50%以上が「店舗」で商品を購入していることが判明したのです。

現在では、ECサイトではなく「カタログ」としてeコマースを運用しています。店舗にある商品一覧を簡単にチェックできたり、店舗の在庫状況を確認できたりと、顧客がリアル店舗に足を運びやすくする工夫がされています。

また無印良品では、カタログをはじめ専用アプリ、SNSなど多数のチャネルを運用。たとえばYouTubeチャネルでは、商品の製造プロセスを動画で公開することで、ユーザーからの「共感」につなげる工夫も。多数のチャネルで情報を発信することで、多くのユーザーからの認知獲得につなげています。

リアル店舗とインターネットの融合によって集客につなげたマーケティング成功事例といえるでしょう。

▶アプリを活用したマーケティング手法のメリット・デメリットとは?についてはこちら

マーケティングの成功事例2:スターバックス

マーケティングの成功事例2:スターバックス

今や世界的チェーンとなったコーヒーショップ「スターバックス」。同社の事例は、特定のターゲットに対してアプローチをおこなう「ターゲットマーケティング」の成功事例といえます。具体的な内容は以下のとおりです。

  1. 「1杯1000円のコーヒーは厳しい」というビジネスパーソンをターゲットにした
  2. コーヒーを好まない層向けに「フラペチーノ」を開発

以前までのスターバックスのターゲット層は「給料の高いビジネスパーソン」でした。さらに当時は「落ち着いてコーヒーを飲める場所」が少なく、フードコートよりも快適な場所となるとホテルのラウンジくらいしか選択肢がなかったのです。

そこでスターバックスは、「フードコートは嫌だけどホテルのラウンジは高すぎる」といったニーズに目を付け、コーヒーを1杯500〜600円で提供するように。そのマーケティングが大当たりし、今では行列ができる程の人気店となっています。

また、なかにはコーヒーが苦手な顧客もいたため、「フラペチーノ」をはじめとする商品のバリエーション拡大に注力しました。次第にビジネスマンだけでなく若年層も足を運ぶカフェへと変化していったのです。

時代の流れと顧客のニーズを読みながら、それに最適化した商品を提供するという「ターゲットマーケティング成功事例」といえるでしょう。

マーケティングの成功事例3:北欧、暮らしの道具店

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北欧をはじめとするインテリア雑貨やブランドアイテムの販売をおこなう「北欧、暮らしの道具店」。実店舗をはじめECサイト、記事コンテンツなど幅広いチャネルをもっています。「コンテンツマーケティングでECビジネスを変えた」と言われている同社。具体的なマーケティング施策は以下のとおりです。

  1. コンセプトに沿って多様なコンテンツを配信
  2. 店舗の存在を利用し「店長のおすすめ」といった主観的なコミュニケーションを取り入れた

「フィットする暮らし、つくろう」をコンセプトとする同社。このコンセプトのもと、暮らしに役立つ記事やメルマガ、ドラマといったコンテンツをパッケージ化して配信。そうすることで、より多くのユーザーに店舗としての魅力を伝えられるようになったといいます。

また、北欧、暮らしの道具店という「店舗の存在」をうまく利用することで、ユーザーに魅力を伝える工夫もしています。店舗があるおかげで「店長のおすすめ」「編集長が思う〇〇」といったテーマでのコンテンツを配信することができるように。そのため、自社が「良い」と思った商品をユーザーに紹介できるなど、ユーザーに対して主観的なコミュニケーションを取れるようになったといいます。

マーケティングの成功事例4:石鹸百科

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キッチン用品をはじめスキンケア用品、ベビー用品などの商品をオンラインで販売している「石鹸百科」。今では年商4億円を売り上げる大型オンラインショップとなっています。同社がおこなったマーケティング施策は以下のとおりです。

  1. 検索エンジン上で「ニッチな需要」をもったユーザーを拾い上げた
  2. コンテンツを「知識系」「ハウツー系」などにカテゴライズして配信した

もともと、石鹸をメインとして10種類程度の商品しか扱っていなかった同社。そこで、石鹸が消費財であることに注目し「いかに小売店の目立つ場所に石鹸を置いてもらえるか」に注目しました。そこで、ブランディングが最優先とされる従来のマーケティングではなく、「ニッチな需要」をもつユーザーをサイトに呼び込む戦略を立てることにしたのです。

サイトの中身となるコンテンツでは「ユーザー価値」を追求。コンテンツを「知識系」「ハウツー系」「Q&A系」など複数のカテゴリーに分け、ユーザーにとって見やすく役立つ情報を配信することにしたといいます。ユーザーファーストな情報発信を続けたことで、石鹸というニッチな需要をもつユーザーをピンポイントで獲得できるようになったのです。

あえて大きな市場で勝負するのではなく、「小さい市場で確実にユーザーを拾う」ことで、他社よりも優位に立ったコンテンツマーケティングの事例といえるでしょう。

マーケティングの事例まとめ

マーケティングの事例まとめ
本記事では、マーケティングの事例をいくつかご紹介しました。ひとくちにマーケティングといっても、ターゲットマーケティングやコンテンツマーケティングなど、多種多様な手法があります。

今回お伝えした事例は、「自社のターゲットとなる顧客はどんな人なのか?」「顧客は何を求めているのか?」といった顧客ニーズを追求した結果、マーケティングに成功しています。したがって、マーケティングで成果を上げるためにもっとも重要なのは「顧客分析」といっても過言ではないでしょう。

また、より多くの顧客に自社商品を知ってもらうためにも、「どのようなチャネルをどのように使うか」も大切です。ぜひ本記事の内容を、自社のマーケティングにお役立てください。