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アルバイトも社割制度の対象とした際の企業メリットとは?

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  • hatena

あなたの会社・店舗には社割(社内クーポン)制度はありますか?
アルバイトのスタッフも社割制度を利用できますか?多種多様な福利厚生制度の中でも大変人気のある制度です。今回は、社割(社内クーポン)とは何か、企業がこの制度の対象にアルバイトやパートスタッフを含めるメリットを解説します。

社割(社内クーポン)制度とは?

社割(社内クーポン)制度とは、自社の商品やサービスを割引価格で従業員に提供するための福利厚生制度のひとつです。従業員はこの制度を利用して、自社で取り扱う商品を安く購入・利用できます。

福利厚生の中でも「法定外」福利厚生にあてはまる制度です。つまり、社割(社内クーポン)を社内制度として設けるか設けないか、あるいはその具体的なルールや内容にについても企業側で自由に決めることができます。

割引率を設定している企業もあれば、一定額のクーポンを配布しているところもあります。割引対象商品の範囲を決めているパターンも多いです。

とくに飲食業や小売業など店舗を持つ企業の場合、従業員にとってのお得感も利用率も高い傾向にあります。

就業意欲や従業員満足度の向上も期待できるでしょう。従業員にとって、あると嬉しい福利厚生というだけでなく運用する企業にとってもメリットがあるのです。少し詳しく見ていきましょう。

社割(社内クーポン)を導入するメリットとは?

社割(社内クーポン)の導入によって期待できるメリットを挙げます。

企業の売上の創出

価格や料金を割引するといっても、自社商品を買ってもらえます。割引での販売ですから当然、利益率は低くなりますが売上には貢献するはずです。

食品、アパレル、雑貨など同業他社の同類商品より優先的に選択してもらえる確率も高くなるでしょう。自社商品の代替となる存在が多く、競争の激しいビジネス環境にある企業ほど注目しておきたい顧客確保の手段ともいえるのではないでしょうか。

従業員が節約できる

社割(社内クーポン)で対応できる商品やサービスにはさまざまなものがあるでしょう。食品や消耗品など日常的に使うものほど、割引価格で手に入れば従業員は節約できます。

たとえば、食事や洋服など就業に伴う出費などをできるだけ抑えたい従業員のニーズにも応えられます。結果的に従業員の日常の生活費を抑えることをバックアップできるのです。

自社商品の理解促進やアピール

自社商品やサービスの「実際」を体感してもらいやすくなるでしょう。商品やメニューなどとの接触頻度が高いほど、より詳しく知れるはずです。

お客様に提案する際、もしくは質問を受けた際にもより詳細で的確な対応が可能になります。アパレルや化粧品などの小売業では、店員が身につけているものが購入時の参考にされることも少なくありません。商品をアピールする意味でも有効なのです。

従業員が定着しやすい

社割(社内クーポン)は、自社従業員だけの特権ですから勤続意欲の維持・向上に貢献する要素のひとつといえるでしょう。もちろん、この制度自体が自社で働くメインの理由にはならないかもしれません。しかし、利用価値が高いほど喜ばれる制度となるはずです。

パート・アルバイトスタッフにも社割を適用するメリットは?

お客様の注文を聞く女性従業員

自社の社割(社内クーポン)の福利厚生制度をパート・アルバイトスタッフにも適用することで企業は上記以外のメリットも得られます。

正社員だけでなくパートやアルバイトなどさまざまな雇用形態の従業員を抱えていらっしゃる事業主・担当者様はぜひチェックしてください。

では、どのようなメリットがあるかを見ていきましょう。

スタッフの販売力の向上

割引や社内クーポンがあれば、自社商品の利用・購入のハードルが下がります。つまり、実際に商品を使う確率が上がるのです。自分自身で体感することでお客様への説明や提案も充実していくでしょう。

とくにアルバイトやパートの場合、正社員に比べて収入額が少なく、自由に使えるお金が少ないケースも多いです。定価のままでは、実際に自社商品に積極的にお金を投じる機会も少ないかもしれません。

どんなに巧みな話術で推奨しても、実際の使用や飲食の経験がないと信ぴょう性に欠けるものです。よく知る商品やメニューを勧めることができるというのは、従業員にとっても仕事のしやすさに影響するのではないでしょうか。

求人への応募も増えやすい

この会社で働くからこそ得られる社割(社内クーポン)制度は、扱う商品の利用価値が高いほど求職者にも魅力的に映ります。

アルバイト先やパート先を選ぶ際に、他の条件が同じレベルであるとき、社員割引制度のアリ/ナシの差が応募の有無に影響することも考えられるでしょう。

生活費に大きく影響する社割(社内クーポン)制度への関心は高いです。パートやアルバイトの採用活動がスムーズにいくか否かにも少なからず影響する制度だと考えます。

【要件あり】全従業員適用で非課税にできる

パートやアルバイトを含め全従業員対象の制度にすることで非課税の福利厚生として認められます。実際には要件が他にもあるので少し詳しくご説明します。

企業の福利厚生費は基本的には非課税(法人税)扱いですが、法定外福利厚生の場合は課税対象になるものもあるので注意しなければなりません。社割(社内クーポン)を非課税対象とするには以下の点を満たす必要があります。

  • 全従業員対象で一律の割引率(社内で利用対象層を特定しない)
  •  仕入れ原価以上、かつ定価の70%以上(=割引率30%まで)
  • 個人消費として妥当な数量(転売の可能性がない)
  • つまり、パートやアルバイトを含めることで1.の全社員対象の要件を満たせます。逆にいえば、パートやアルバイトを対象にしない限り、社割(社内クーポン)の費用を非課税の福利厚生費として計上することは認められないのです。

    また、福利厚生として支給する何らかの報酬が給与扱い、つまり、従業員の所得税の課税対象になる可能性があることにもご留意ください。

    割引率は大きければ大きいほど従業員のためになると捉えられがちですが、過剰すぎると所得税の対象となってしまうのです。場合によっては、社会保険料などの額にも影響を与える可能性があります。

    なお、就業中の食事手当やまかないなど食事に関するもの基本的には課税対象です。別途、課税・非課税の要件や範囲が定められているのでご注意ください。

    まとめ

    企業の社割制度にはさまざまなスタイルがありますが、アルバイトやパートの従業員も対象範囲に含めることで企業メリットはさらに膨らみます。求職者からの関心度も高い制度ですから、導入する意義はあるのではないでしょうか。

    同時に税務チェックでの注目度も高いため、税務上の非課税要件などに照らして対象や利用条件を定めてください。適切な運用で労使共に最大のメリットを享受していきましょう。