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アルバイト従業員の定着率をUP!そのメリットと施策事例

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  • hatena

アルバイト従業員を定着させるには、どうすればいいのでしょうか。
ここでは、離職率の高い業種と定着率を向上させるメリットを解説します。
改善効果の見込める取り組みの事例もご紹介していますので、ぜひともご参考にしてください。

アルバイトの定着率が重要な業種とアルバイトの定着率が低い業種

離職率とは、国内の労働者全体のうち、新たに離職した人の割合の事を言います。
離職率は、厚生労働省が定期的に行っている雇用動向調査などをもとに算出される数字で、
労働力の移動状況を知る材料の1つとなっています。

また離職率とは反対に、新たに入職した人の割合を示す入職率という指標もあります。

厚生労働省の統計結果(平成30年)から離職率の高い業種を見ていきます。正社員の離職も含まれる統計ですが、アルバイトやパートの離職・定着とも無関係ではありません。
離職率の高い業種においては人材を定着させるためのより一層の対策が求められます。

平成30年の全体の離職率は14.6%。産業別では「宿泊業・飲食サービス業」の離職率がもっとも高く26.9%でした。ホテルや飲食店、カフェやファストフード店、飲食デリバリーサービス業などが含まれます。

続くのが「生活関連サービス業,娯楽業」の23.9%です。理・美容業、洗濯業、冠婚葬祭業、旅行業、映画館、スポーツ施設、公園やテーマパーク、カラオケ店、ゲームセンターなどがあてはまります。

次点は「サービス業(他に分類されないもの)」で19.9%です。この分類には、廃棄物処理業、自動車整備業、職業紹介・労働者派遣業、ビルメンテナンス業、警備業、コールセンター業などが含まれます。

いずれも全体平均値よりもかなり高い離職率となっており、例年上位に上がる業種です。

出典:平成30年雇用動向調査(厚生労働省)

アルバイトの定着率向上のメリット

アルバイトの定着率が向上することで、企業や店舗はどのようなメリットが得られるのでしょうか。

優秀な人材の確保と成長促進

働く期間が長くなるほど、人材は必要な能力やスキルを高め熟練していきます。長期的に働くアルバイトが増えるほど、業務の質や効率も全体的に向上するはずです。新人が加わった際にも、熟練した人材による的確な指導やアドバイスが可能になるため、比較的早い成長スピードが期待できます。

勤続が長いほど、教育スキル自体も向上するでしょう。ある程度の熟練者でないと新人を教育することが業務上の大きな負担となるだけでマイナス要因が増えます。
定着率が上がることは、自社にとって優秀と言えるレベルに達した人材の確保率をアップすることにもなるのです。

顧客満足度の向上にも寄与

定着率の向上は、長期的に働く人材が増えることです。
人材は日々の業務の中で実践的に業務や接客スキルを磨いていきます。そのため、顧客対応の質も上がる期待が持てるのです。対応力が上がるほど常連客との信頼関係を築いたり、リピーターを獲得したりといったことも可能になっていくでしょう。
結果的に企業や店舗が顧客からの支持も集めやすくなるはずです。

効率的な人材確保・活用ができる

少子高齢化の影響により、企業がフルタイムで働く人材の確保の難易度は高まるばかりです。しかし、一日短時間、もしくは週に数日であれば働ける(働きたい)人材がいるのも事実です。アルバイトでも定着すれば企業や店舗にとって立派な戦力、正社員をサポートする有力人材になり得ます。
うまく定着まで漕ぎ着ければ、組織の人材確保の課題も解決に向かうでしょう。

アルバイト定着率向上に必要な施策とは?①

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適切な教育・研修の提供

入社直後に十分な教育・指導が提供できるかどうかもポイントとなります。「分からないことはいつでも聞いてください」では採用担当や上司からの言葉としては不十分かもしれません。
慣れない環境にいる新人にとっては「分からないことは〇〇さんに聞いてください」「~については、〇〇さんが詳しいです」と聞く相手が明確なほうが聞きやすくなります。

慣れれば簡単と思える業務の説明でも、全体の流れや目的を交えながら伝えるようにしましょう。また、個々の勤続期間や業務スキルを見ながら適切なタイミングで、さらなるスキルアップにつながるような研修を提供すれば双方にとってプラスになります。

リファラル採用を導入する

既存のアルバイト従業員の紹介によるリファラル採用も定着効果が高い採用手法のひとつです。とくにアルバイトは学生や主婦層も少なくないため有効な手段と考えます。
任せきりにするのは適切ではありませんが、紹介者はリアルな状況を伝えてくれるため、業務内容、労働条件、価値観のミスマッチも少ないようです。

入社後も気心の知れた人が組織にいるのは心強いのではないでしょうか。疑問や問題の解決もよりスムーズに進み、業務や現場の人たちへの溶け込みも早いでしょう。ストレスや心理的負担が少ないほど定着してもらえる期待度は高くなります。

アルバイト定着率向上に必要な施策とは?②

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福利厚生を充実させる

アルバイトやパートも利用できる福利厚生制度を充実させるのも一手です。できるだけ自社のアルバイトやパートのニーズに合わせた内容の制度を取り入れましょう。喜ばれる利用度の高い制度というのは学生と主婦層などライフステージ別に異なることに注意が必要です。

面談やアンケートで要望を募ってみてもいいかもしれません。自社の人材層を見ながら効果策を導入してください。魅力的な制度があると上記のリファラルの際にも誘いやすく、応募確率が高まるというメリットもあります。

目標設定と達成サポート

アルバイトやパートの場合、家計や学費など経済的な補完を主な目的として働く人も一定数います。一方で、金銭面以外にアルバイトやパートとしての業務にやりがいやスキルアップを望んでいる人もいます。

面談などで個々の志向をよく見極めつつ、目標設定やその目標を達成するためのサポートをしていくことも定着に向けた対策になるでしょう。
将来的な正社員登用の制度やリーダーポジションを設置して目標地点を提供するのも一つの方法です。

シフト体制を工夫する

シフトの問題は離職理由としてもよく挙がる項目です。契約の際の条件にがんじがらめにしては従業員のライフスタイルの変化に沿わないことが多くなってしまいます。一時的な変更やイレギュラーな休暇申請が可能なシフト設定のしくみを作っておくのがポイントです。

既存のシフト設定フローが十分な柔軟性を確保できるよう、従業員の要望や意見を聞きながら随時ブラッシュアップしていくことをおすすめします。

アルバイト従業員の定着率をUP!そのメリットと施策事例まとめ

今回は、アルバイト従業員の定着率をUP!そのメリットと施策事例について紹介しました。
アルバイトやパートでも需要のある宿泊・飲食業やサービス業の離職率は高い傾向にあります。
同業他社も数多く存在する業種のため自社で働き続けてもらうための施策が必要です。
アルバイトの定着率が向上することで、企業や店舗には大きなメリットがあります。
例えば、優秀な人材の確保と成長促進、顧客満足度の向上にも寄与、効率的な人材確保・活用ができるなどのメリットは重要です。
適切な施策は、業務スタイルや組織の年齢や人材層などでも変わってきます。
自社の状況と照らしながらご検討ください。
ご紹介したような施策などから、ぜひ自社に効果のある施策を見つけ出して定着を促していきましょう。