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信頼関係を築き企業の業績を高める!従業員エンゲージメントの重要性とは

顧客エンゲージメント
  • hatena

 

商品やサービスの差別化が難しいなかで、企業の業績を高める手段に「エンゲージメント(engagement)」の向上があります。エンゲージメントとは感情に結びついた会社への信頼感です。自社の従業員や顧客とのエンゲージメントを高めることで、従業員や顧客との長期的な関係を継続することが可能となります。

従業員・顧客エンゲージメントの重要性

エンゲージメントとはビジネス用語において2つの意味を持ちます。1つは企業と従業員との繋がり「=従業員エンゲージメント」、もう1つは企業と顧客との繋がり「=顧客エンゲージメント」です。どちらも企業に対して、どれほどの「愛着があるか」「信頼しているか」という感情につながる度合いを示すものとなります。

「従業員エンゲージメント」

従業員エンゲージメントとは、従業員の組織に対する貢献意欲のことです。貢献意欲の高い従業員は主体的に動き、生産性を向上させます。

 

従業員のパフォーマンスを向上させる企業の取り組みはいろいろとあります。その中でも、感情に結びつく従業員エンゲージメントを高めることが特に効果的であるとされています。

 

その理由は仕事への取り組みが給与面などの外的要因ではなく、自らの意志による内的要因によるものだからです。そして従業員エンゲージメントを高めることで、離職率が低下するメリットも生まれます。

 

「顧客エンゲージメント」

企業の業績を向上させるためには、従業員エンゲージメントを高めるとともにもう1つ、顧客エンゲージメントを高めることが大切です。顧客エンゲージメントとは、自社の商品やサービスを購入する顧客が、どれほど自社に対して愛着を持っているかという指標です。これはBtoCでもBtoBにおいても、同じように捉えることができます。

 

顧客が商品やサービス、あるいは取引企業を選ぶ要因はいろいろとあります。価格や品質、店舗の利便性など複数の要素が絡むといってよいでしょう。

 

そこで企業は提供する商品やサービスにおいて、いかに他社と差別化を図るかに注力します。価格面や性能面で、より魅力的なものを顧客に提供しようというわけです。

 

では顧客は常に価格や性能の魅力だけで商品やサービスを選ぶのかというと、そうではありません。たとえば同じような性能の商品であっても、安心という満足感が得られるのであれば価格の高いものを選ぶこともあります。

 

そしてその満足度と企業の持つイメージとが結びついた時、顧客エンゲージメントが高まります。この会社の商品であれば安心できるという信頼関係につながり、それが企業の「ブランド」となるのです。商品やサービスでの差別化が難しい中で、いかに顧客エンゲージメントを高めるかが業績を向上させる大きなポイントになります。

従業員・顧客エンゲージメントと満足度の違い

一見するとエンゲージメントは満足度と同じように思えますが、この2つは明確な違いがあります。満足度は企業が提供する商品やサービスに対する指標です。一方でエンゲージメントは、企業そのものに対する「信頼性」とも言える満足度になります。

 

そこで問題になるのは、エンゲージメントはどのようにして測定するのかということです。単に商品やサービスの満足度をアンケートなどで調査しても、それはエンゲージメントにつながるとは言い切れません。エンゲージメントは、企業そのものに対する信頼性や関係性の度合いを測定する必要があります。

 

エンゲージメントは企業に対する感情的な繋がりの指標です。そのため、客観的にどのようにエンゲージメントの度合いを測定するのかが課題となります。

 

企業が提供する商品やサービスに対する満足度をアンケートなどで集計する方法があります。これは商品開発やサービス向上などにフィードバックするのに効果的です。

 

しかしこの満足度は、必ずしもエンゲージメントにつながるとは限りません。感情はあくまでも、商品やサービスに向けられているからです。もちろんそれが企業に対するプラスのイメージにつながることはあります。

 

そのため、より魅力的な商品あるいはサービスが別の会社から提供されるとなれば、自社から乗り換えられてしまうかもしれません。魅力を感じているのはあくまでも商品あるいはサービスだからです。

 

満足度はあくまでも、商品やサービスの向上につなげるツールと考えたほうがよいでしょう。エンゲージメントの評価を下すためには、アンケートに代表されるような手法ではなく別の測定方法が必要です。

 

<従業員・顧客エンゲージメントの計測方法> 従業員エンゲージメントの場合

従業員エンゲージメントは企業への貢献意欲なので、その向上には企業との信頼関係が必要となります。エンゲージメントが高い従業員の離職率が低いのは、転職してもすぐに会社との信頼関係を築くことは難しいと自身が理解しているからです。

 

企業と従業員との信頼関係を築くためには、まず会社のビジョンや社会への取り組みを伝え、共感してもらうことが必要になります。企業の持つ価値観と従業員自身の価値観との接点が多いほど、信頼関係は高まるからです。

 

そのために企業は、自社の取り組みがいかに社会に貢献するものかを示す必要があります。社会への貢献はすなわち、従業員とその家族への貢献にもつながるからです。

 

従業員エンゲージメントは定期的に測定して、従業員への働きかけにフィードバックする必要があり、従業員エンゲージメントの測定は、米国の調査会社ギャラップ社が生み出したQ12(キュー・トゥエルブ)という12の質問で行うこともできます。

 

<従業員・顧客エンゲージメントの計測方法> 顧客エンゲージメントの場合

顧客エンゲージメントを直接的に測定する方法としてNPS(R)(Net Promoter Score)があります。これは、自社の商品あるいはサービスを「人にすすめたいか」という質問をして、11段階評価をしてもらうというものです。

 

10点と9点をつけた人を「推奨者」とし、7点と8点をつけたら「中立者」、6点以下は「批判者」と分類して「推奨者」の割合から「批判者」の割合を引いたものがNPS(R)の数値になります。

 

このNPS(R)を導入しているグローバル企業は多くあります。
(参考 https://www.netpromotersystem.com/about/companies-that-use-net-promoter/

 

なぜNPS(R)のアンケートが有効なのかというと、その商品やサービスを提供する企業に対する信頼度を確認できるからです。

 

人に商品やサービスをすすめるということは、時に金銭的な損得をすすめた相手に生じさせることになります。そこまでのリスクを負う以上は、提供する企業への信頼が必要になると考えられます。

 

NPS(R)で顧客エンゲージメントを測定したうえで、次はいかにそれを向上させるかが課題になります。特に相手が企業の場合、多くの人が企業間取引に関与するためエンゲージメントに影響を与える要素は複雑です。

 

その意味ではまず、自社の従業員エンゲージメントを高めることが先決であると言えるでしょう。従業員それぞれが会社を代表して取引に臨み、それが相手企業への評価につながるからです。

 

そしてそれぞれが担当する相手からのフィードバックを、別の部署における潜在的な課題として共有する必要があります。顧客の課題解決を早期に図ることで、感情をともなう信頼を得ることにつながるからです。その意味でも、社内の情報共有を密にするITインフラが必須となるでしょう。

<まとめ> 従業員・顧客エンゲージメントの重要性とは

エンゲージメントは感情を伴う企業への貢献意欲あるいは愛着心です。
従業員エンゲージメントは企業と従業員との繋がりを示し、顧客エンゲージメントは企業と顧客との繋がりを示しています。

従業員エンゲージメントは従業員の貢献意欲のことを意味しており、貢献意欲の高い従業員たちの生産性が向上し、離職率が低下する傾向にあります。顧客エンゲージメントは自社の商品やサービスを購入する顧客が、どれほど自社に対して愛着を持っているかという指標を意味します。顧客エンゲージメントを高めることが業績の向上につながります。

そのため企業の取り組みがいかに従業員あるいは顧客の共感を得るかによって、エンゲージメントの度合いは変わります。

 

 

☆エンゲージメントについてはこちらもご覧ください。

エンゲージメント向上で変容する行動とは?業績アップに役立つ理由

 

従業員エンゲージメントを取り入れるメリットとその方法とは?