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お待たせするからこそ!感謝のひと工夫で再来店につなげよう!

顧客エンゲージメント
  • hatena

人気店舗ではどうしても行列が出来てしまい、入店までにお客様を長時間お待たせしてしまうこともしばしばです。今回はそんな飲食店やホテルのウェイティングリストの有効な使い方や、お客様に「待っただけの甲斐があった!」と思っていただくためにどんな工夫ができるかを考えていきます。

「待ち時間」こそ「リピーター作りの時間」にして再来店につなげよう!

みなさんは、目当てにしていた飲食店やホテルの前に、長蛇の列ができていたとき、どう思われるでしょうか?「こんなに並んでまで入りたくない」と思われるでしょうか?それとも、「こんなに行列ができるという事は、きっと美味しいに違いない!」と思われるでしょうか?

目当てにしていた美味しい料理のためならいくらでも待てるという人、目的が何であれ”待つ”こと自体に我慢ならない人、話し相手がいれば待てる人、反対に一緒に待っている相手の心情が気になってしょうがない人、、、”待つ”ことに対して抱く感情は人によってさまざまです。

十人十色のお客様が列をなしているわけですから、ともすれば”トラブルの種”にもなり兼ねません。「いつまで待たせるんだ!」この怒号ひとつで、楽しいランチの時間や、店内に入りさえすればロマンチックなディナーの時間になり得たかもしれないその空間は、店舗の素敵な演出やブランディングを無視して簡単に壊れてしまいます。

そこで、この「待ち時間」こそ、お客様を”イライラ”させるのではなく、”ワクワク”させる、「リピーター作りの時間」に変えられないだろうか?そんな視点で、まずはお店の待ち時間を象徴するあのアイテムから着目していきたいと思います。

「感謝」のひと工夫で再来店につなげよう!

まずは、飲食店やホテルのウェイティングリストに焦点を当ててみましょう。

空腹の状態で、素敵な店内に入り料理の一口目を味わう光景を心待ちにしているお客様。一緒に列に並んでいるパートナーや友人が待ち時間に堪え兼ねイライラしているのを、必死でなだめていたかもしれません。

そんなお客様が「やっと自分の番が来た!」と安堵の表情を浮かべると共に、注目しているものがあります。それは、自分の名前が書かれた「ウェイティングリスト」です。

お客様の中には、「自分の名前」が、乱雑な棒線で消されることを心良く思わない方もいらっしゃいます。細かいところですが、お客様はそういったところも、お店の「サービス」の一環として見ています。例えば棒線ではなくて、お名前の横にチェックマークを記すように変えたり、○マークにしてみたり、「あぁ、このお店はこういうところまで気を配っているんだな」と、好印象を持って頂けるようなひと工夫が必要です。

ある飲食店では、接遇やマナーの講師の先生に伺ったアドバイスを活かし、お客様のお名前の横に「感謝」という文字のスタンプを押すように変えたそうです。「感謝」がずらりと並んだリストは、お客様にとっても、とても気持ちの良いものです。そういった、ちょっとした気遣いで、お客様の受ける印象は大きく変わります。

感謝の気持ち

「待ち時間の許容範囲」を知って再来店につなげよう!

次は、「飲食店での待ち時間の限度」を調査したアンケートをもとに、よりお客様の目線になって、対策を考えていきいたいと思います。

ORICON STYLE elthaの実施したアンケートによると飲食店での待ち時間の許容範囲の統計データでは、全体の半数が、30分以内と回答しています。

飲食店待ち時間

出典:http://beauty.oricon.co.jp/trend-culture/trend/news/2052473/full/

多数派を占める、30分以上待ちたくない方の意見としては、

「相手を待たせるのは悪いし、それ以上だと時間がもったいない」
「30分位までなら何とか会話を持たせることができそうだし、沈黙があっても気にならなさそう」
「相手が機嫌悪くなるのが目に見えているので」
「空腹時は互いに気が立ちやすくなることが多く、喧嘩にならないか不安」

など、一緒に待っている「相手」の気持ちにフォーカスした意見が多いことも印象的ですし、やはり待ち時間は極力少なくしたいという意見が圧倒的に多い結果となりました。

考えてみれば、まず店内に入るために待って、ウェイターがオーダーを聞きに来るのを待って、注文した料理が出てくるのを待って、ようやく待ち望んだ一口目に辿り着けるというわけです。混雑時であれば、次はお会計の行列が待っています。

この膨大な「待ち時間」を、お客様にとっても店舗側にとっても有意義なものにするために、どんな工夫ができるでしょうか?

お客様を退屈させない工夫で再来店につなげよう!

まずはこの「退屈な待ち時間」を、お客様にワクワクしてもらう、お店に入るのがより楽しみにする時間に変える工夫をしてみましょう。

メニューを事前にお渡しする・スマホなどで登録するとお得になるクーポンチケットをお渡しして待ち時間に登録してもらうなど、お客様が手持ちぶさたにならないような、またその待ち時間が料理のスパイスになるような工夫をしてみてはいかがでしょうか?美味しそうな料理の写真やイラストの並ぶメニューや、クーポンチケットのお得感などは、一緒に待っている相手との話題にもなりやすいですし、お店のイメージアップ、延いては「美味しかったらまた来よう!」という会話へと発展することでしょう。

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ご案内をする際に、お客様一人一人に心から「お待たせいたしました」と言葉を添えて感謝の気持ちを伝えることも大切です。さらに、注文をお伺いするとき、レジで精算をするときにも「本日は、お待たせして申し訳ございませんでした」という言葉を添えるようにすればなお良いです。当たり前のようで、こういった些細な心遣いの積み重ねが、お客様の「待っただけの甲斐があった!」という気持ちを作ります。「あのお店、美味しかったしサービスも良かったよ」という口コミにまで発展すれば、リピーターだけではなく、新規のお客様を作ることにもつながります。

感謝のひと工夫で再来店につなげよう! まとめ

飲食店やホテルの、料理やサービスや内装へのこだわりはもちろん大切ですが、今回はその外側の「待ち時間」に焦点を当てて考えてきました。

見落としがちなところですが、もはや”外側”にあるものではなく、サービスの一環であり、またお店のイメージアップやリピーター作りにつなげる時間として、有効利用できるチャンスがそこに含まれているとも言えます。

並んでいる時点で、お客様の気持ちはお店や料理に向いています。売り場の陳列の仕方としてよく挙げられる「Zの法則(お客様の目線は左上から右へ→次に左下から右へとZの字を描くように流れやすいという傾向)」を応用して、店舗イチオシの料理をその目線の流れに沿って載せたメニューをお渡しし、売り上げアップにつなげているお店もあるそうです。

また、本当はそれほど長い時間ではないとしても、「早くご飯が食べたい」「どれだけ待つか分からない」という状況が、その時間を長く”感じさせてしまう”ということもあります。「あと〇〇分ほどでご案内できます」の一言があるかないかで、お客様の気持ちは大きく変わります。

本来であればお客様も店舗側もやきもきするこの時間にひと工夫を加えて、双方にとって有意義な時間に変えていきましょう。