店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

顧客の定着が売上を左右する!顧客定着の方法や指標を詳細解説! アイキャッチ画像

顧客の定着が売上を左右する!顧客定着の方法や指標を詳細解説!

顧客エンゲージメント
  • hatena

商品・サービスの売上を安定させる上で、顧客の定着は非常に重要です。顧客を定着させることができれば、自然とリピート購入が増えていきますので、新規顧客の獲得と並んで注力しなければなりません。本記事では、顧客定着の方法や指標について、詳細を解説していきます。

顧客の定着とは?

顧客の定着とは? イメージ画像

「顧客」という言葉には、「新規顧客」と「既存顧客」の2つの意味合いが含まれています。このうち、「新規顧客」はまだ「既存顧客」として定着している状態ではありません。新規顧客を如何にして定着させるかが、既存顧客を増やす上で大切になってきます。顧客を定着させるか否かで、会社の業績が変わってくると言っても良いでしょう。顧客を定着させることができれば、事業規模の小さい企業でも売上を一気に伸ばすことが可能です。

ひと昔前の日本であれば、ネットがない分、人同士のコミュニケーションが密であったため、地域ごとに一定の顧客が「既存顧客」として自然と定着していました。いわゆる「常連さん」という関係性をもった人も多く、顧客というよりも「知り合い」という感覚で接している店も多かったと予想されます。ただし、地域が狭い分、特に工夫を凝らさなくても顧客が定着してしまう面もありました。

現代の日本では、個人が簡単にネットを介して商品を購入できたり、情報を得ることができます。しかし、昔ほど人同士のコミュニケーションが密でない分、企業側が工夫を凝らさないと顧客の定着が難しいです。顧客の定着のために動いている企業と、そうでない企業との差が如実に表れる社会でもありますね。

顧客定着が効率の良い理由

顧客定着が効率の良い理由 イメージ画像

顧客を定着させることは新規顧客獲得よりも、売り上げアップにおいて非常に効率が良いと言えます。その理由は次の3つの法則に基づいています。

1:5の法則

1:5の法則とは、既存顧客へ商品を販売するためにかかるコストを1とすると、新規顧客へ同じ商品を販売するためにかかるコストは5である、という法則です。つまり、新規顧客へものを売るには既存顧客へ売るときの5倍のコストがかかるということです。既存顧客であればある程度の信頼性が築けているので、商品の良さをわかってもらえれば買ってくれるでしょう。しかし、新規顧客へ商品を売る場合は、まず商品を認知してもらい、何度も取引先を訪問する必要があります。新規顧客へものを売るのはそれだけ膨大なコストがかかるということです。

8:2の法則

8:2の法則というものもあります。これは顧客全体の2割が売り上げの8割を占めているというものです。新規顧客を得るために商品開発を行うよりも売り上げの8割を占める顧客のために商品改善を行うほうが、売り上げアップには有効です。

5:25の法則

5:25の法則は、5%の顧客離れを改善して維持できれば、利益が25%改善されるという法則です。利益率をアップさせたければ新規顧客を獲得するよりも、少しの顧客を定着させるほうが効率が良いということです。既存顧客をいかに大切にするかが、利益率に大きく関係していると言えます。

顧客定着の重要性

顧客を定着させる重要性として、下記の点が挙げられます。

  • 安定した売上が得られる
  • 企業のイメージを良くする
  • 新規顧客獲得のコストを減らせる

安定した売上が得られる

顧客を定着させることで、安定した売上を獲得することが可能です。自社に定着した顧客は優良なリピーターとなります。繰り返し商品・サービスを購入してくれるので、売上を継続して得ることができる形です。

企業のイメージを良くする

顧客が定着すると、企業に対する世間的なイメージが良くなります。「みんな利用しているから、きっと良い企業なのだろう」といった集団心理が働き、企業のイメージが前向きなものになります。定着した顧客によって、企業の良い評判が非認知の人にも伝わっていくので、顧客定着を増やすほど企業の知名度も上がっていく形です。

新規顧客獲得のコストを減らせる

新規顧客を獲得するためには、マーケティング、広告などで工夫を凝らさなければいけません。また、人員をかけて営業・販売活動を行う必要もあります。顧客を定着させていけば、新規顧客獲得にパワーをかけなくても安定して売上を出すことが可能です。その分、新規顧客獲得にかけるコストを減らせます。また、定着した顧客を介して新規顧客にアプローチをかければ、広告やマーケティングの費用も削減できます。

顧客を定着させる方法

顧客を定着させる方法 イメージ画像
顧客を定着させるために有効な方法として、下記の方法が挙げられます。

  • SNSを利用したコミュニケーション
  • ロイヤリティの設定
  • 商品・サービスの質を上げる
  • 従業員の満足度を高める

SNSを利用したコミュニケーション

スマートフォンの普及に伴い、TwitterなどのSNSを利用する人が増えてきています。SNSを使って情報発信している企業も増えてきましたが、一方的な情報発信で終わってしまっている企業が多い印象です。

顧客を定着させるために、SNSを活用して顧客とコミュニケーションをとるようにします。たとえば、ある商品について顧客の意見を集めたり、サービスの満足度をSNS上で聞くといった形です。顧客の意見に真摯に向き合う姿勢を見せることで、顧客からの評価を上げることができます。また、コミュニケーションをとることで企業に対して親近感を得てもらうことも可能です。

ロイヤリティの設定

「誕生日特典」や「会員限定サービス」など、各種ロイヤリティを設定することも顧客定着に有効です。ロイヤリティを設けることで、顧客側は「自分は特別扱いされている」と感じることができ、企業の商品・サービスを継続して購入してくれる可能性が高まります。顧客ごとにロイヤリティの内容を変えていけば、より顧客に響くロイヤリティを提供することができますね。

商品・サービスの質を上げる

顧客を定着させる上で忘れてはいけないのが、商品・サービスの質を上げることです。いくらマーケティングや広告にお金をかけても、提供する商品・サービスの質自体が悪ければ顧客は定着しません。商品・サービスをより良いものにするために、どのような点を改善すればよいか日々考えていく必要があります。

従業員の満足度を高める

商品・サービスを提供していいる従業員の満足度を高めることも、顧客の定着に繋がってきます。従業員の満足度が高ければ、積極的に商品・サービスを売ってくれたり、接客に工夫を凝らしたりなど、質の高い営業・販売体制を敷くことができます。

反対に従業員の満足度が低いと、接客の場で態度が悪くなってしまったり、積極的に顧客の定着に動いてくれないことがあります。職場環境や給料体系など、従業員の満足度を上げるための環境作りにも注力していきましょう。

お客様アカウントを使用

オンラインショップではお客様アカウントの使用が効果的です。注文履歴の確認ができ、再購入を促進できます。どのような顧客がどの商品を買っているのか会社側も分析が可能になります。

 お客様の関心をひくメール

顧客の注目をひくメールを送ることも有効です。顧客ごとに特徴を把握し、顧客が興味を持ちそうな商品やキャンペーンの情報を提供することで、リピート率上昇を期待できます。しかし、メールを送る頻度に注意が必要で、しつこいと感じられると逆効果となります。

顧客の定着度を測る指標

顧客の定着度を測る指標 イメージ画像

顧客の定着度を測る指標として、下記のものが挙げられます。

・購入頻度
・リピーター率
・平均注文額

購入頻度

購入頻度とは、顧客が店やネットショップなどで商品・サービスを購入する頻度のことです。購入頻度の計算方法は下記になります。

「店・ショップの注文総数÷購入を行った顧客総数」

購入頻度が高いほど、一定期間内で繰り返し顧客が商品・サービスを購入していることになり、顧客の定着が進んでいる状態となります。

リピーター率

リピーター率とは、二度目以降も商品・サービスを購入する顧客の割合です。リピーター率が高いほど、顧客の定着が進んでいることになります。リピーター率の計算方法は、

「2回以上購入した顧客の人数÷すべての顧客総数×100」

となります。顧客の人数は、期間ごとで区切って算出することが多いです。たとえば、直近1ヵ月のリピーター率を把握したい場合は、1ヵ月における人数を使ってリピーター率を計算します。

平均注文額

平均注文額は、顧客が購入の際に使用する金額の平均値のことです。平均注文額の計算方法は下記になります。

「総収益÷注文数」

平均注文額が大きいほど、対象の商品やサービスをたくさん購入していることになり、商品・サービスに対する満足度が高いことを示します。

定着した顧客が離れるのを防ぐには

定着した顧客が離れるのを防ぐには イメージ画像

定着した顧客でも、商品購入の際に一度不快感を与えてしまうと顧客離れが起こり、再度定着させるのは困難となります。ここでは顧客離れを防ぐ方法を紹介します。

顧客が離れる理由を把握

まず、なぜ顧客が離れるのか理由を把握することが大切です。的確に理由を把握できていないと正しい改善策をとれないからです。商品に不満があるのか、従業員の対応に不満があるのか、他社の商品が魅力的なのか、さまざまな理由が考えられます。これらの理由は日頃の顧客満足度アンケートからわかることも多くあります。

離反を防ぐための具体策をとる

理由がわかったら、顧客離れを防ぐための改善策を考えます。商品購入後のサポートへの満足度が低ければ、アフターフォローやクレーム対応に誠実に対応するという改善策をとれます。顧客が他社の商品に流れている場合は、いきなり商品改善を行うだけでなく、従業員が商品の魅力を細かく説明できるようにすることも有効でしょう。

サービスと押し付けの違いを理解

顧客とのコミュニケーションを図るときに押し付けになっていては逆効果です。サービスと押し付けの違いを理解し、顧客が本当に欲しいと思える商品をおすすめすることが重要です。会社の売りたい商品を売るのではなく、顧客の欲しい商品を売ったほうが顧客もより買ってくれます。

【まとめ】顧客の定着が売上を左右する!

顧客の定着は、企業の売上を安定させる上で非常に重要です。また、顧客を定着させることで企業のイメージが良くなったり、新規顧客獲得にかけるコストを減らすこともできます。顧客を定着させるためには、SNSで顧客とコミュニケーションをとったり、ロイヤリティを設定するなど、顧客との関係性を深めていくことが肝要です。

一方的に商品・サービスを売るのみでは、顧客定着を安定して実現することは難しいです。企業側が顧客に寄り添って、情報を共有したり、意見を顧客から集めていく姿勢が求められます。

顧客の定着を把握するには、購入頻度やリピーター率などの指標を活用していきます。数値で顧客の定着度を把握して、客観的に分析していくことも大切です。顧客の定着を進めて、企業を安定的に成長させていきましょう。

▶顧客分析とは?目的・主要な3つの分析手法・集客UPに活かす方法 についてはこちら