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ベビメタに学ぶ!?お客様巻き込み型プロモーションとは

顧客エンゲージメント
  • hatena

最近こんな記事を見かけました。

チャート逆走…韓国での究極の成功事例から考える「観客のライブ撮影行為」

EXIDというアイドルグループがチャートを大逆走してトップになった背景には、ファンが撮影したライブ映像をYoutubeにアップしたというきっかけがありました。

ベビメタに学ぶ!?お客様巻き込み型プロモーション

日本ではライブの撮影や録音は厳しく禁止されていますが、海外では事情が違い、逆に撮影を禁止していないことがマーケティングの一翼を担っているということでした。

日本以外の国から見ると、これだけ厳しく”撮影禁止”を取り締まる国は珍しいのだとか。確かに撮影された映像がネット上にアップされ拡散すれば、大勢が簡単に、無償で視聴できてしまいます。

そうなれば音源や映像が商品価値を失くしてしまうのでは?という考え方もありますが、真逆の発想でプロモーションを行い、ファンとのつながりを強固にするアーティストもいます。

マーケティングにおける重要な要素として「エンゲージメント」という言葉があります。婚約指輪を”エンゲージリング”ともいうように、結びつき/契約/愛着/思い入れ/つながり…とシチュエーションによって多様な解釈がされる言葉です。

中でも今回は、マーケティングによって企業と顧客の”つながり”を強固にするという意味での「エンゲージメント」にフォーカスし、その一体感や帰属意識でファンを巻き込むヘビメタ精神に学ぶべく、さまざまなアーティストのプロモーション事例を取り上げ、マーケティングに応用できるヒントを探っていきます。

ベビメタに学ぶ!?お客様巻き込み型プロモーション事例① Grateful Dead(グレイトフル・デッド)


( 画像引用:https://www.newyorker.com/magazine/2012/11/26/deadhead )

EXIDのニュースをみたとき最初に頭に浮かんだのがグレイトフルデッドの集客方法でした。

「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」という本でも紹介されており有名ですが、通常、禁止されていたライブでの録音を、グレイトフル・テッドはすべて自由にしました。普通のアーティストは「録音されるとCDやアルバムが売れなくなる」と考えます。

しかし、グレイトフル・デッドはライブ・コンサートそのものが「メインサービス」と考えていますから、お客が何度もライブ会場に足を運ぶ仕掛けを考えているのです。「デッドヘイズ」と呼ばれる熱狂的なファンは、ライブ会場で録音したテープを友人に聴かせ、そのテープを聴いた友人は「じゃあライブに行ってみようかな」とバイラルしていったそうです。ソーシャルメディアもエンゲージメントやインバウンドマーケティングなどという概念もなかったころにこんな素晴らしい集客を実現していたというのだから驚きです。

まさに現代のマーケティングの先駆けと言えるその手法からは、「まず”知って”もらわないと何も始まらない」というメッセージが受け取れます。メインのコンテンツまで入ってきてもらえさえすれば、バイラルしていくであろうという”自信”の成せる業です。

ベビメタに学ぶ!?お客様巻き込み型プロモーション事例② AKB48

AKB48
( 画像引用:AKB48 – 恋するフォーチュンクッキー )

AKB48が公式チャンネルで提供する「恋するフォーチュンクッキー」でさまざまなバージョンが一世を風靡していたのは、ご記憶されているかと思いますが、これも恐ろしいView数です。

オリジナルは2014年4月現在で6800万再生以上ですが、これにスタッフver.、佐賀県庁ver.、ジャパネットたかたver.、IBMver.、日本交通ver.、サイバーエージェントver.などなど、、、公式には数十のバージョンが連なっており合計するとさらに数千万以上の再生数となります。

AKB48という強大なアイドルグループあるいはビジネスモデルが、ファンのみならず日本全土を巻き込んでいることは言わずもがなですが、この社会現象からも、今一度マーケティングの観点から大いに学ぶべき点があります。

「成長を見守りたい」「応援したい」「人に教えたい」という素地の上に、「真似したい」「みんなで一緒の振り付けを合わせたい」という一体感を伴ったエンタメ性が、お茶の間から有名企業までを巻き込み、計りしれない経済効果・宣伝効果を生みました。

ポイントは、振り付けを真似して動画をアップした方々が、「自発的に」それを行い拡がっていったという点です。プロモーションとして、非常に理想的なロールモデルと言えます。

ベビメタに学ぶ!?お客様巻き込み型プロモーション事例③ BABYMETAL (ベビーメタル)

BABYMETAL
( 画像引用:BABYMETAL ARE THE MOST IMPORTANT ACT IN MUSIC RIGHT NOW )

Youtube上で、2011年発表のインディーズデビュー曲「ド・キ・ド・キ☆モーニング」が海外で話題になり、2014年2月発表の「ギミチョコ!!」の再生数はなんと2200万回、コメント数も3万件以上、そして、そのほとんどが海外ユーザーからのコメントだったようです。また、これがきっかけでレディー・ガガからのライブ出演オファーを受け一気にブレイクしました。

「アイドルとメタルの融合」という最強の掛け算に、言葉の壁を越えたパフォーマンスで話題が話題を呼んだ、世界に類を見ないとも評されたグループです。一度見たら忘れられないインパクトのあるビジュアルと、圧巻のライブフォーマンスもさることながら、バックバンドの確固たる演奏技術にも、大変注目が集まりました。

こちらの事例も、ファンの愛着や思い入れを獲得するだけの”コンテンツ”をしっかり用意した上で、乱立するコマーシャルをすり抜け人に目を留めてもらうだけの強力な”フック”を仕掛け、成功したロールモデルとして、学ぶべきところがあります。

共通のサインを掲げ、同じ音に合わせて頭を振るファンの様子からは、「その流行の一端を担う存在でありたい」と感じるフォロワーを増やし、大きな波を作っていく作業が求められるマーケティングの視点から見ても、大切なヒントを見て取れるのではないでしょうか。

ベビメタに学ぶ!?お客様巻き込み型プロモーション事例④ オバマ大統領

オバマ大統領
( 画像引用:Obama’s Plan: One Nation, Under Government )

アーティストではないのですが、オバマ大統領も積極的にソーシャルメディアを活用していました。
Twitter、Facebook、Youtube、Tumblr、Pinterest、Vineなど主要なソーシャルメディアはほとんど活用しています。
また、米国版2ちゃんねる「Reddit」に突如降臨して有権者と対話したり、資金集めのイベントで「Square」を利用してモバイル決済できるようにしたり、「Google+ Hangout」で有権者との対話をライブ中継したりと話題に事欠かず、そのたびにその内容がリツイートされてバイラルするというソーシャルメディアマーケティングのお手本ともいえました。

ちなみに、メルマガも積極的に行い、A/Bテストを行うなどしていましたが、
やはりこれだけのマーケティングを支えた選挙チームの構成をみると圧巻でした。
オバマ大統領の再選を勝ち取ったITチームは、どんなメンバーで構成されていたのか?

実は、オバマ大統領は、グレイトフル・デッドの熱心なファン「デッド・ヘイズ」だったとか。
もしかしたら、デッドヘイズでの体験からファン(有権者)とのエンゲージメントをいかに築くかといった選挙戦略の重要性に気付いていたのかもしれませんね。