CRMアプリケーションは顧客と良好な関係を築き、継続的に自社の商品やサービスを利用してもらう上で役立ちます。このページではCRMアプリケーションの導入を検討している方へ向けて、CRMアプリケーションのメリットや、開発を依頼する際の注意点をご紹介します。
CRMアプリケーションの開発
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客と良好な関係を築き、継続的に自社の商品を購入したりやサービスを利用したりしてもらえるよう誘導するためのツールのことです。顧客と良好な関係を築くことで、顧客が長期的に自社の売上に貢献してくれる度合いである「LTV」をアップさせることを目的に活用します。
CRMアプリケーションを開発することで、顧客と良好な関係を築き、継続的な商品購入やサービス利用につなげることができるのです。CRMアプリケーションを開発すると、CRMによって顧客に対して適切なアプローチができるようになるため、マーケティングに効果的です。CRMアプリケーションによって大量の顧客情報を一元管理できるようになることで様々なことが可能になります。
▶参考:アプリを活用したマーケティング手法のメリット・デメリットとは?についてはこちら
スマートフォンのアプリケーションに対応したアプリ
CRMの中にはスマートフォンのアプリケーションに対応したものがあります。
スマートフォンで利用でき、インターネットにアクセスできない環境でも利用できるため利用の幅が広がります。営業で商談のプロセスがわかる、営業社員が社外からもデータの記録や共有ができる、地図と連携できるなど、営業がスムーズになり適切なアプローチが可能です。CRMアプリケーションを開発することは営業だけでなく、問い合わせ対応の円滑化にもつながります。
CRMアプリケーションを開発するメリット
基本機能にCRMアプリケーションを開発することには以下のようなメリットがあります。
・顧客情報の管理
・営業の支援
・マーケティングの支援
・カスタマーサポートの支援
CRMアプリケーションを開発するメリットや、どのようなことが可能になるのかについてそれぞれ詳しくご説明します。
大量の顧客情報を一元管理できる
CRMアプリケーションを開発すると、顧客情報を社内で一元管理できるようになります。
顧客の名前や年齢といった基本的な情報から、これまでのやり取り、商品の購入履歴などを一括で管理できるのです。システム上にこのような顧客データを保存し、社内全体で共有できるようになります。
今までは部署ごとに管理していた顧客情報を社内全体でまとめて共有できるのです。
営業で商談のプロセスがわかる
保存された顧客データは、営業に活かすこともできます。CRMアプリケーションでは顧客情報や営業の状況を把握できるため、どのように商談が進んでいて、現在どの段階なのかがすぐにわかります。
CRMアプリケーションを開発することによって、顧客ごとに適切な営業ができるようになるのです。
営業社員が社外からもデータの記録や共有ができる
CRMアプリケーションを開発すると、アプリケーションでCRMシステムを利用できるようになるので、外出先からも簡単にデータを確認できるようになります。外回りの営業に効果的で、営業先を訪れる直前であっても今までの営業内容や成果などを確認できるため、営業の成功につながるのです。営業が終了した後すぐに新たな顧客情報を登録できるため、登録漏れや連絡忘れなど顧客流出につながるミスも防げます。
地図と連携でき営業がスムーズに
多くの製品ではスマートフォンの地図と連携し、自分の現在地と訪問先の位置を確認できます。CRMアプリケーションを開発すると、アプリケーション上に保存した顧客情報とGPSを紐づけることですぐに確認できるようになるため、道に迷って約束の時間に遅れるといったトラブルが防げるのです。
インターネットにアクセスできない環境でも利用できる
オフラインで登録した情報をオンライン状態になった時に自動で同期する製品もあります。
このようなCRMアプリケーションを開発すれば、オンラインでない時であっても利用できるようになるのです。
適切なアプローチができる
CRMアプリケーションを開発すると、CRMによって顧客に対して適切なアプローチができるようになるため、マーケティングにも活かせます。顧客の見込み度に応じDMやメルマガを送ることができ、誕生日月に割引券をプレゼントといったことも可能です。
電話対応がスムーズになる
顧客情報の社内での共有はコールセンターでも役立つため、CRMアプリケーションを開発することは問い合わせ対応の円滑化につながります。営業社員が知った顧客の悩みや要望をCRMアプリケーションに保存することで、コールセンターでその情報を活用できます。商品やサービスに不具合が発生した時の電話対応では、問い合わせのたびに過去のやり取りを聞く必要がなく、スムーズな電話対応が可能です。
CRMアプリケーションを開発した成功例3つ
CRMアプリケーションの開発は、顧客と良好な関係を築くことを目的に多くの企業が行っています。スマートフォンに対応しているCRMアプリケーションを導入して成功した例をご紹介していきます。
スマートフォンを活用したCRMで営業のスタイルを改善
大手メーカーA社では全営業社員にスマートフォンなどのスマートデバイスを持たせることでCRMを導入した営業スタイルにしました。これに伴い営業社員たちに「メールのチェックや報告をするために帰社しなくて良い」と指示しました。顧客を持っていてあちこちを回っている営業社員は、報告のために帰社するのは大変な負担になります。
CRMアプリケーションを開発したことにより、部下はアプリケーションで営業の報告をし、上司はアプリケーションから部下の報告を確認して指示を出し、直帰するようになりました。営業社員が報告だけのためにわざわざ帰社する必要がなくなったことで、ライフワークバランスの向上につながり、社員の交通費などの経費も削減されました。
スマートフォン対応のCRMアプリケーションで業務が向上
設備機器のメンテナンス業務を行っているB社では、保守対象の設備機器は定期的な保守メンテナンスをすることが義務とされています。そのため保守作業員は現場の写真と報告書を提出する必要があり、これまでは現場でデジタルカメラを使って撮影し、現場から会社へ戻ってから報告書を手書きで作成していました。この作業を効率化するためにスマートフォンを利用したCRMアプリケーションを開発しました。写真撮影はスマートフォン対応になり、手書きだった報告書はスマートフォンのアプリケーションから項目を選択するだけで作成できるようになりました。
こうして帰社せずに現場で写真と報告書を提出できるようになったのです。
帰社する必要がなくなったことで、定期的に行う保守メンテナンスが7割の担当者で作業できるようになりました。
タブレット対応CRMアプリケーションで訪問できる患者数が増加
訪問看護を行っているC社では、看護師は会社から患者の自宅へ訪問しています。
今までは患者の自宅に訪問した後、事務所に戻って報告書を作成することが大きな負担になっていました。そこでタブレット対応のCRMアプリケーションを開発しました。朝出勤前に看護師のタブレットにメールでスケジュールが届くので、事務所へ行くことなく患者の自宅へ直行できるようになりました。
患者の自宅で報告書を書き、必要に応じて撮影し医師に送信します。患者への対応を終えた後は事務所に戻ることなくそのまま次の患者の自宅へ行けるため、訪問できる患者の数が大きく増加しました。
CRMアプリケーションの依頼方法
CRMアプリケーションの開発を依頼する方法についてご説明します。
導入の目的を明確にする
何か社内で課題があることによってCRMアプリケーション開発を検討していると思います。「なぜCRMアプリケーションを開発するのか」という目的を明確にしておくことは、アプリケーション開発会社へ依頼する上で重要です。
導入する範囲を明確化
導入する範囲を明確にしておかないと、利用しない機能まで提案されたからといって導入してしまうことになりかねません。どこまで導入するべきかを社内で話し合い、導入する範囲について検討しておきましょう。
見積り依頼をする
CRMアプリケーション開発を依頼してから導入までのステップを社内でまとめ、アプリケーション開発会社へ見積り依頼をします。導入ステップをまとめられない項目がある場合は、アプリケーション開発会社へ相談してサポートしてもらいましょう。導入ステップを書面でまとめ、提案要望書としてアプリケーション開発会社へ渡します。詳細に内容をまとめるほど、正確な見積りができます。
比較検する
次に複数社のシステム会社へ見積り依頼をして、面談もしながら比較検討しましょう。最低3社からは、見積りをもらうのがおすすめです。
CRMアプリケーション開発を依頼する際の注意点
CRMアプリケーション開発を依頼する際にはいくつかの注意点があります。CRMアプリケーションの開発を依頼する際には、どのようなことに注意すれば良いのか、気をつけるべきポイントをご紹介するので参考にどうぞ。
アプリケーション開発の実績をチェック
今までのアプリケーション開発の実績を確認しましょう。アプリケーション開発会社のサイトには、今までの開発実績や事例があるのでチェックします。開発実績が多いほど安心して依頼できます。古い開発実績はその後エンジニアが転職したことなどが考えられあまり参考にならないため、最新情報を確認しましょう。
開発ジャンルの得意・不得意を確認する
アプリには様々なジャンルがあり、アプリ開発のレベルはアプリのジャンルによって異なります。開発を依頼したいアプリケーションと同ジャンルの開発実績が多いかは重要です。
アプリケーション開発後の保守・運用の対応があるか
アプリケーション開発会社とのやりとりは開発完了によって終わるのではなく、その後の保守・運用も必要です。リリースした後に、改善・修正を繰り返す必要があるため、開発後の保守・運用の対応があるか確認しましょう。
まとめ:CRMアプリケーション開発は顧客との良好な関係に効果的
CRMは顧客と良好な関係を築き、継続的に自社の商品を購入したりやサービスを利用したりしてもらえるよう誘導することができるツールです。顧客情報の管理ができるCRMアプリケーションでは、営業の支援・マーケティングの支援・カスタマーサポートの支援などに役立ちます。CRMアプリケーションを開発し導入することは、顧客から継続的に自社の商品やサービスを利用してもらうことにつながるのです。
CRMアプリケーションは多くの企業が導入していて、CRMアプリケーションを導入して成功した例も多くあります。自社に最も合うCRMアプリケーションを開発することが大切です。
ぜひ今回ご紹介した「CRMアプリケーション開発を依頼する際の注意点」を参考にして、最適なCRMアプリケーションを導入していただければと思います。
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