店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

顧客ロイヤリティの意味やどうすれば高まるのか?を徹底解説! アイキャッチ画像

顧客ロイヤリティの意味やどうすれば高まるのか?を徹底解説!

マーケティング
  • hatena

あなたは「顧客ロイヤリティ」という言葉をご存知でしょうか?ビジネスをする上で、非常に重要な言葉の1つになります。今回の記事では、この顧客ロイヤリティの意味や特徴、及び測定方法、さらには効果的な高め方について詳しく解説していきます。

顧客ロイヤリティとは一体何?どうして高い方がいいのか?

顧客ロイヤリティとは一体何?どうして高い方がいいのか? イメージ画像
顧客ロイヤリティとは「お客様の自社への忠誠のきもち」を表した言葉です。つまり、あなたの提供しているサービスにどれくらいのファンが付いているのか?ということを一言で表した物になります。一般的に顧客ロイヤリティは高い方がいいと言われていますが、それはどうしてでしょうか?3つほど理由を挙げてみました。

①顧客ロイヤリティが高いほど購入頻度が上がる

顧客ロイヤリティが高いお客様ほど、「購入頻度が上がる」と言われています。ECサイトなどを利用している人の中でロイヤリティが高い顧客は年間17回の買い物をしますが、ロイヤリティの低い顧客は8~9回しかしていません。約1.9倍もの差があるのです。

②顧客ロイヤリティが高いほど購入単価が上がる

顧客ロイヤリティが高いお客様は、「購入単価が上がる傾向」があります。アパレルブランドなどでは、顧客ロイヤリティが低いお客様と高いお客様で比べると、約1.3倍も購入単価の差があると言われています。

③顧客ロイヤリティが高いほど口コミが広がる

顧客ロイヤリティが高いお客様ほど「口コミ」をしてくれるというメリットもあります。既にあなたのビジネスのファンになっているお客様なので、自分の知人にどんどん紹介してくれ、新しいお客様を連れてきてくれる効果があるのです。

こういった理由で、顧客ロイヤリティが高く良質なお客様が多い方がお店にとってメリットが多いのです。

顧客ロイヤリティの2つの側面と消費行動の関係性

顧客ロイヤリティの2つの側面と消費行動の関係性 イメージ画像

顧客ロイヤリティの中には2つの側面があります。それは以下の2つです。

・心理面ロイヤリティ
・行動面ロイヤリティ

「心理面ロイヤリティ」は、そのブランドや企業に憧れを抱いている状態のことで、「行動面ロイヤリティ」は、ブランドや会社の商品を繰り返し何度も購入している顧客のことを言います。さらにこの2つのロイヤリティの関係性で4通りの顧客に分類できるので、簡単に説明していきます。

①心理面ロイヤリティも、行動面ロイヤリティも高い顧客

1つ目の分類は、「心理面ロイヤリティも、行動面ロイヤリティも高い顧客」です。あなたの提案するブランドのファンであり、さらには購入頻度も高い良質顧客のことです。ブランドイメージも商品内容、価格も、このお客様にはうまくマッチングしています。顧客ロイヤリティが非常に高く良質な分類のお客様です。

②心理面ロイヤリティは高く、行動面ロイヤリティが低い顧客

2通り目の分類は「心理面ロイヤリティは高いが、行動面ロイヤリティが低い顧客」になります。このお客様の場合は、あなたのブランドに対して「いいイメージ」は持っていますが、価格面、商品面、立地、などの条件が合わず、購入する頻度が低い状態になっています。

③行動面ロイヤリティはかなり高く、心理面ロイヤリティが低い顧客

3通り目の分類は「行動面ロイヤリティは高いけれど、心理面ロイヤリティが低い顧客」です。こちらのお客様は、特定のブランドや企業のファンになっているのではなく、「近くにあるから」「便利だから」などの理由で、購入頻度が高いお客様のことです。コンビニチェーンなどはこの部類に入るでしょう。

④心理面ロイヤリティも、行動面ロイヤリティも低い顧客

4つ目の分類は「心理面ロイヤリティ、行動面ロイヤリティ共に低い顧客」です。このお客様は、あなたの提案しているブランドを全く認知していないか、競合他社のブランドの方を魅力的に感じている顧客です。

以上の4種類に分類することが出来ます。

顧客ロイヤリティはどうすれば測定できるのか?

顧客ロイヤリティはどうすれば測定できるのか? イメージ画像

顧客ロイヤリティを測定する方法で、最もポピュラーなのは、「NPS」と呼ばれる方法です。NPSとはNet Promoter Scoreの略語で、「お客様が感じる、企業やサービスへの愛着心を数値化したもの」になります。手順としては無作為に抽出したお客様に「あなたはこのブランド(または、商品、サービスなど)を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」との質問をし、0点から10点の間で採点をしてもらい、以下の様に分類をします。

・①0〜6 点:批判者
・②7〜8 点:中立者
・③9〜10 点:推奨者

この中で、③の推薦者の割合から、①の批判者の割合を引いた数値がNPSと呼ばれるものになります。当然ですがNPSの値が高い方が、顧客ロイヤリティが高いことが分かります。ただ、ここでは個々の顧客の顧客ロイヤリティが分かるわけではなく、来店して下さっているお客様のロイヤリティが分かるだけになります。

このNPSの値の精度をもっと高めていきたいと思うのであれば、「一定の期間」に「一定数量の顧客」の調査を継続して行い続ける必要があります。短期的にデータを抽出したのでは、抽出内容に偏りが生まれ、正しい値を認識することに繋がりません。必ず、継続して一定期間、一定の量の調査をしてきましょう。

顧客ロイヤリティを高めるための方法

顧客ロイヤリティを高めるための方法 イメージ画像

顧客ロイヤリティそのものを高めるにはいくつかの方法があります。ここではその方法について解説していきます。

①顧客の声に耳を傾ける

顧客ロイヤリティを高める方法1つ目は「顧客の声に耳を傾ける事」です。まず第1にお客様が提供されているサービスに対して、どのように感じているのか?を聞き出すことは絶対に必要です。アンケート調査でも、電話調査でも、ネットを使った調査でもいいので、あらゆる手段でお客様の声を聞きとる工夫をしましょう。

②顧客データの管理を徹底する

顧客ロイヤリティを高める方法の2つ目は「顧客データの管理を徹底する事」です。あなたの提供しているサービスを購入しているのはどんなお客様でしょうか?あるいは、来店しているけれど購入まで至っていないお客様はどんなお客様でしょうか?顧客データをきちんと管理することで、あなたの提供するサービスに足りないものを発見し、新たな顧客ロイヤリティが高いお客様を生むことが可能です。

③プロモーションを実施し、改善を重ねる

顧客ロイヤリティを高める方法3つ目は「プロモーションを実施し、改善を重ねる事」です。販売促進プロモーションや、自社ブランドのイメージを高めるためのプロモーションなど、様々な施策を打つことが可能です。近年ではスマートフォンなどのインターネット環境も整っているので、ブログやSNSなどを活用したプロモーションを有効活用するのも方法の1つだと言えるでしょう。

顧客ロイヤリティの意味や高め方!のまとめ

というわけで、今回は顧客ロイヤリティの意味・特徴や測定方法、また顧客ロイヤリティによるお客様の分析方法、さらには、顧客ロイヤリティの高め方まで具体的にまとめてきました。顧客ロイヤリティは高ければ高いほどあなたの企業やブランドにとって有益です。

また、既存のお客様だけで売上を確保しやすいため、効率的に利益に結びつきやすい側面もあります。何度もサービスを購入して下さっているお客様の満足度を、もっと高める方法もありますし、ブランドへの憧れは持っているけれど、あまり購入して下さらないお客様を確保する方法もあります。顧客ロイヤリティを高める過程で算出される値などを基に、様々な施策を行ってみられてはいかがでしょうか?何度も何度も繰り返しアクションを起こすことで、じわじわと高まって来るのが、顧客ロイヤリティになります。

▶顧客分析とは?目的・主要な3つの分析手法・集客UPに活かす方法 についてはこちら