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店内分析はなぜ必要なのか?分析の種類と用語もご紹介!

マーケティング
  • hatena

人手不足や高齢化が深刻な日本において、テクノロジーの活用はどのビジネスでも必須要素となってきました。小売店においても、無人店舗やITによる業務軽減などが増えつつあり、最近ではAIによる「店内分析」が注目されています。ここでは、その店内分析がなぜ必要なのか、方法と用語も合わせて紹介していきます。

店内分析とは

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まず、「店内分析」とは何なのでしょうか。広義で言えば、店内顧客の動線や購買行動をもとに、売上を最大化させるための仕組みやアプローチ方法を分析し、最適化させるためのものです。これは人間もAIも関係なく、店舗運営をする上ではライフラインとなる欠かせない要素です。

これまで店内の分析は、店舗責任者やVMD担当者などが、それぞれの経験則による勘やセンスを頼りに行っていた業務でもあります。ですが、人の目では見落としている部分があったり、客観的な判断が出来ないこともあるため、施策の精度を上げることは努力だけでは補えない課題でした。

加えて、店舗業務の傍らで数値分析をする時間と労力の捻出は難しい面もあります。店舗従事者は常にカスタマーが来店・退店を繰り返し、突発的な要望に応対し続ける環境に身を置いています。その中で、在庫・備品管理、接客、スタッフのサポート、レジ対応、電話応対、ディスプレイの補充、VMDの調整などを行いながら、深い思考を必要とする店内分析を併行して行うには限界があるでしょう。

そこで注目されているのが、AIを活用した店舗内の分析。AIであれば常に俯瞰的に数値と事実のみを見ることができ、無人かつ自動で24時間分析し続けられるのです。

 

店内分析が必要とされている理由

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それでは、なぜ店内分析は必要とされているのでしょうか。理由としては、大きく分けて3つ考えられます。

売上最大化のため

顧客の購買行動を、数値をもとに分析することができます。シーズン、トレンド、地域性、ピークタイムなど、様々な要素から購買傾向を解析します。また、顧客の性別や年齢、行動パターンなどといったパーソナルデータがある場合には、個々に合わせたアプローチを推測することも可能です。

より効果的な施策を立てるため

入店から退店までの動線、顧客が購買に至るまでの流れ、よく手に取られる商品、人が立ち止まるサインやPOP。これら一つ一つに、店舗の売上アップのヒントが隠されています。これまで人の目では見逃していた要素も、AI分析を取り入れることですくい上げることが可能になってくるのです。

人手不足解消のため

少子高齢化による労働人口の減少によって、店舗運営は人員不足という大きな課題を抱えています。ですがスタッフの人数が少ないと防犯面で不安な上、店舗全体に目が行きわたらなくなるので、顧客のフォローが行き届かずせっかくの購買の機会を逃してしまいかねません。また、店舗ピークや閑散期などを分析することができれば、最適な人数をシフト組みすることもでき、人件費も無駄になりません。

このように、店内分析を導入することで店舗課題の解決が見込まれます。

 

店内分析の方法

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一言に「店内分析」と言っても、分析の仕方は複数存在します。ここでは、その中のいくつかをピックアップしご紹介します。

動態分析

店舗内でこの言葉を使う場合、人の流れや顧客の購買等のアクション、どのポイントに人が集まるのかといった、店舗内で顧客が取っている行動のログを取ることで行う分析を指します。

滞留分析

前述の動態分析の一要素でもありますが、顧客がどこでどのような要素が作用し留まるのか、などが分析できます。顧客が店舗内に「滞留する」ということは、それだけ購買のチャンスは広がるため、店内分析では重視しておくべきポイントと言っても良いでしょう。

属性分析

顧客の基本データや特徴に基づいた購買行動の分析が行えます。例えば、「20代、女性、落ち着いた表情、髪型はロングヘア」といった具合に、細かく顧客の特徴を捉えることも可能です。デジタルサイネージなどを利用し、その属性に合わせた広告をその場で表示させることもできます。

3Dカメラ/センサー

小売りのIT化には欠かせないのが、カメラやセンサーを活用した店内分析です。入店数や店舗の滞在人数を正確にカウントでき、無人店舗での事故や防犯対策にも活用されます。

このように、さまざまな要素をもとに店舗内の分析を行えるので、どの要素が必要なのかを検討しておく必要があります。

 

店内分析をする上で覚えておきたい用語

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店内分析の概要が分かったところで、いざ導入する際に覚えておくと役立ちそうな用語を最後にご紹介します。

データマイニング

データベースなどに集約された大量の情報をもとに、人工知能や統計学などを用いてパターンや傾向の分析ができる技術のことです。主にマーケティングで活用されており、顧客の購買分析などを行うことができます。

POS(Point of sale:販売時点情報管理)

POSシステムは、販売した時点での売上実績や単価など、購入情報を記録しておけるものです。蓄積された情報から店舗や地域ごとの購買傾向、購入者の属性ごとの人気商品などを分析することができるため、マーケティングツールとして多くの店舗で活用されています。

顧客属性

その名の通り、顧客のステータスやプロフィールにより属性分けをすることを指しますが、厳密にいえば、「静的属性」と「動的属性」の2種類が存在します。静的属性は、顧客の生年月日(=年齢)や出生地のように、一生変わることの無いプロフィールのことです。動的属性は、例えば現住所や収入、職業、購買傾向といったように、変化する顧客情報を指します。

パワーアワー

小売り店舗などでは、1年を通して繁忙期と閑散期があると思いますが、1日という短い区切りでも「最も混雑する時間帯」と「来店が少ない時間帯」があります。パワーアワーはその前者で、その日の中で一番店内が混み合っている時間帯のこと。店舗分析をすることで、どの時間帯により多くのスタッフを配置するべきなのかも分かってきます。

上記はほんの一例ですので、店内分析を初めて導入する場合には、事前に必要と思われる情報を調べておきましょう。

まとめ:店内分析を活用して、売上の最大化へ

まとめ:店内分析を活用して、売上の最大化へ イメージ画像

店内分析は、労働人口減少に悩まされる現代の日本において、店舗経営を支える助っ人のような役割と言えます。これまでは明らかにされていなかった、数値や実績をもとにした高精度の情報分析により、マーケティング施策のヒントを沢山得られるのが店内分析の強み。「勘・センス」や「経験」など属人的な施策立案に頼り、それが上手くいくことを祈る日々を送らなくても、根拠に基づいたアクションを起こせるようになってきます。
あなたの店舗がもし人手不足やマーケティングに課題を持っているとしたら、AIを活用した店内分析を導入することで現状の打開策が見えてくるかもしれません。
この記事でご紹介した手法や用語を参考に、店舗経営をより良くするための一手として検討してみてはいかがでしょうか。