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カスタマーサティスファクションとは?向上させるメリットや事例を解説

マーケティング
  • hatena

企業の運営において大切な要素である「カスタマーサティスファクション」。聞いたことはあるけど詳しくはわからないといった方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、カスタマーサティスファクションの意味や向上させるメリット、事例について詳しく解説します。

カスタマーサティスファクションとは

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カスタマーサティスファクションとは、企業における「顧客満足」を指します。文字通り「顧客が商品・サービスに対してどれくらい満足したか」を表した指標です。

逆にカスタマーサティスファクションが低い、顧客が満足していない状態が続くと「顧客離れ」が進みます。カスタマーサティスファクションは利益に直結する指標ともいえるため、企業にとってもっとも重要だといっても過言ではありません。

また、カスタマーサティスファクションはCustomer(顧客)とSatisfaction(満足)を組み合わせた言葉であることから、それぞれの頭文字を取って「CS」と表記されることも。類語として従業員満足度(ES)という用語もあります。

カスタマーサティスファクションは、「顧客の期待値を超える」ことで向上します。顧客の期待を上回るような商品・サービスを提供することで、顧客のリピート率が上昇し、LTV(ライフタイムバリュー)の向上へつながるのです。また顧客からの評価を参考にすることは、より良い商品・サービスの開発にも役立ちます。

企業における商品やサービスの品質向上はもちろん、長期的な経営を考えていく上でもカスタマーサティスファクションの考え方は重要になるのです。

カスタマーサティスファクションを向上させるメリット

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カスタマーサティスファクションを向上させるメリットには以下のようなものがあげられます。

  • 顧客のリピート率向上
  • 新規顧客の増加
  • 企業イメージアップ

1. 顧客のリピート率向上

カスタマーサティスファクションが一定以上に高まると、顧客の企業に対する愛着が高まり、顧客のリピート率上昇につながります。リピート率が上がるということは、一人の顧客が企業の商品・サービスに対して使う金額が増えるということです。その結果、企業の利益が向上し、経営体制の安定化にもつながるでしょう。

2. 新規顧客の増加

顧客のリピート率上昇は、新規顧客の増加にもつながります。カスタマーサティスファクションが高まることで、リピーターとなった人が商品・サービスを口コミで宣伝してくれるようになるのです。既存顧客が新規顧客を呼び込んでくれるため、雪だるま方式で顧客が増えていきます。

3. 企業イメージアップ

カスタマーサティスファクションの高い顧客は、商品・サービスをSNSやWebサイトで紹介してくれる可能性が高いです。その投稿が多くのユーザーの目に留まり、企業のイメージアップにつながります。また企業イメージが高まると、「商品・サービスが安全である」というイメージも浸透します。経営が安定するだけでなく、自社のブランディングにも役立つでしょう。

カスタマーサティスファクションを向上させる方法

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カスタマーサティスファクションは具体的にどのように向上させれば良いのでしょうか。その方法について解説します。押さえておきたいポイントは以下の2つです。

  • 顧客ニーズの解像度を高める
  • 社員(スタッフ)の満足度を向上させる

1. 顧客ニーズの解像度を高める

カスタマーサティスファクションを高めるには、顧客の想像を超えた商品・サービスを提供する必要があります。顧客が想像している範囲内の商品・サービスでは、「また利用しよう」と思ってもらえず、他社に顧客を奪われてしまうでしょう。

想像を超えた商品・サービスを提供するためにも、顧客ニーズの解像度を高める必要があります。アンケートによる満足度調査をおこなったり、口コミを調査したりして、顧客が抱いている些細な不満やニーズを拾い上げましょう。

2. 社員(スタッフ)の満足度を向上させる

カスタマーサティスファクションは社員の満足度にも関係しています。そもそも、顧客に提供する商品・サービスを作っているのは「社員」に他なりません。商品を開発する社員もいれば、営業を担当する社員もいます。

社員自身が「顧客のために良い商品・サービスを提供したい」と思っていなければ、カスタマーサティスファクションは向上しないでしょう。そのため、まずは社員の満足度を高める必要があるのです。

たとえば、

  • 福利厚生を充実させる
  • 多様でフレキシブルな働き方を取り入れる
  • 評価方法を明確にする

など、さまざまな施策が考えられます。顧客のことも大切ですが、まずは社員の満足度を高めるためにどんなことができるか考えてみましょう。

カスタマーサティスファクションを向上させた事例

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それでは最後に、カスタマーサティスファクションを向上させた事例をご紹介します。

再春館製薬の事例

再春館製薬は、漢方の医薬品・化粧品を販売する製薬会社です。同社では「初めての方にはお売りできません」という斬新なコマーシャルを展開。一見顧客を遠ざけているように見えますが、実はリピーター獲得に成功しているのです。

同社では、顧客が商品を購入してから数ヶ月間「電話サポート」を実施するなど、アフターケアを徹底。コマーシャルやサポートによって、顧客に「特別感」を与えることでカスタマーサティスファクションが向上した事例といえるでしょう。

セイコーマートの事例

セイコーマートは、北海道を基軸に展開しているコンビニエンスストアです。北海道内では、全コンビニの中で顧客満足度1位を獲得した経験もあります。

同社では、ライバル店が撤退するような過疎地への出店や、お弁当やおにぎりを店内で作って販売する「ホットシェフ」の仕組みなど、「地域密着型」の経営を実施。ライバル店が手を出さない分野にあえて踏み込むことで、その人気を勝ち取ってきました。

今では全国に知られているコンビニですが、あえて北海道以外に出店しないことで、自らのブランディング向上にもつなげています。

カスタマーサティスファクションのまとめ

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本記事では、カスタマーサティスファクションを高めるメリットや方法、事例について解説しました。カスタマーサティスファクションを高めることは、リピート率や企業イメージにも良い影響を与え、結果的に会社の経営体制の安定化にもつながります。

またカスタマーサティスファクションを高めるためには、「社員の満足度」にフォーカスすることが大切です。たしかに顧客も大切ですが、顧客を満足させるためにも、まずは「社員が満足しているか」優先的に考えてみましょう。

お伝えしたように、カスタマーサティスファクションを向上させた会社もたくさんあります。ぜひ本記事でご紹介した内容を、自社におけるカスタマーサティスファクション向上にお役立てください。