スマホやインターネットの普及によって、個人のニーズが以前よりも多様になってきました。企業側も消費者のニーズを詳細に把握することが課題となっています。そこでオススメしたいのが「CRM」です。今回はこのCRMについて、おすすめポイントや機能などを詳細に解説していきます。
CRMのオススメポイント
CRMとは「Customer Relationship Management(カスタマー・リレイションシップ・マネジメント)」の略称で、日本語で「顧客関係管理」という意味になります。日本ではもっぱら顧客管理ツールのことをCRMと呼ぶことが多いです。
現代社会では個人のニーズが多様化してきており、顧客の基本情報や購買情報に基づいたマーケティングが求められるようになりました。これに伴い、CRMの重要性も高まってきています。
CRMを利用するオススメポイントとして下記の3点が挙げられます。
- 顧客情報の共有が楽になる
- 業務効率化を図れる
- 顧客満足度の向上につなげられる
それぞれ詳細を確認していきましょう。
顧客情報の共有が楽になる
CRMを利用するオススメポイントとして、顧客情報の共有が楽になる点が挙げられます。顧客情報を共有する際に、メールやチャットを利用することが多いですが、メール・チャットだと過去の情報がどんどん埋もれてしまうため、情報を利用したいときに見つけ出すのが困難になりがちです。
CRMを利用すれば顧客情報をCRMに集約することができるので、CRMにアクセスするだけで欲しい情報を簡単に取得できます。他部所間での情報共有も容易になるので、一部の部署に情報が集中してしまうことも防げます。
業務効率化を図れる
CRMを利用することで業務効率化を図ることが可能です。情報を探し出すのに時間をかけてしまうと、その分他の業務に割ける時間を減らしてしまうことになります。CRMを使って顧客情報を管理すれば情報を探す手間を省けるので、結果的に全体の業務を効率化することが可能です。
また、顧客情報を使ったマーケティングや市場分析でもCRMは効果を発揮します。CRMのデータをExcelなどの分析ツールにそのまま移すこともできるので、マーケッターの業務効率化につながります。
顧客満足度の向上につなげられる
CRMを利用することで顧客満足度の向上につなげられる点もオススメポイントです。CRMによって顧客の購買傾向などを分析することが可能になるため、顧客に合わせた対応を行うことができます。
顧客からしてみると、自分に合わせた対応を行ってもらうことで企業や商品・サービスに対して良い印象もつようになります。結果的に顧客満足度が向上して、更なる売上アップや新規顧客の獲得へつなげることが可能です。
CRMでオススメの機能
CRMツールには様々な機能が搭載されていますが、中でもおすすめの機能が下記の3つです。
- 顧客管理
- プロモーション管理・作成
- マーケティング支援
それぞれ詳細を見ていきましょう。
顧客管理
CRMのオススメ機能の中核を担うのが顧客管理機能です。CRMツールでは顧客の氏名、性別、年齢、連絡先などの基本情報、購買商品・サービス、購買頻度、購買履歴など購買に関する情報など、顧客の情報を幅広く保存・管理することが可能です。
顧客データをもとにしてグループ分けすることも可能で、効率よく顧客の情報を管理できます。
プロモーション管理・作成
CRMツール上で顧客に対するプロモーションの管理・作成を行うこともできます。メルマガやダイレクトメール、割引クーポンなど各種プロモーションを提供できるので、顧客満足度の向上につなげることが可能です。
マーケティング支援
CRMのオススメ機能として、マーケティング支援の機能も挙げられます。CRMツールを利用することで顧客情報をもとにした詳細なマーケティングを行うことが可能です。顧客情報を更新していけばより精度の高いマーケティングを実施できるので、的確な商品販売・サービス提供の戦略を立てることができます。
オススメのCRMツール:営業支援ツール
次にオススメのCRMツールを紹介していきます。まずは営業支援系のおすすめCRMツールを見ていきましょう。
営業支援系のCRMツールとして、下記の3つが挙げられます。
- Kintone(キントーン)
- Zoho CRM
- Salesforce Sales Cloud
Kintone(キントーン)
Kintoneはサイボウズ社がリリースしているビジネスアプリ制作ツールです。顧客リストの作成や案件管理表など、営業活動で必須となる業務アプリを数多く搭載しています。
ソフトウェアの開発知識がなくても各種業務に合わせたシステムを簡単に作成することが可能です。柔軟にカスタマイズできるので、自社オリジナルのCRMシステムを組める点がKintoneの強みです。月額料金はライトプランで780円/名、スタンダードプランで1,500円/名となります。
Zoho CRM
Zoho CRMは営業の現場で起こる各種課題を解決するべくリリースされたクラウド型のCRMツールです。全世界で5万社以上の企業に導入されているCRMツールとなります。
Zoho CRMのインターフェイスは直感的でわかりやすい設計になっており、初めてCRMツールを利用する方にもオススメのツールです。
企業のビジネスに合わせてページレイアウトをカスタマイズすることもできるので、使い勝手の良いCRMを自社で構築することが可能です。
料金プランは下記の通り設定されています。
- スタンダート:1,440円/名
- プロフェッショナル:2,400円/名
- エンタープライズ:4,200円/名
- アルティメット:5,400円/名
Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは、世界でNo.1のシェアを誇るCRMツールです。世界でもっとも使われているCRMということもあり、レイアウトや操作方法はシンプルです。顧客情報を一元管理したり、社内で顧客情報を共有するなど、CRMの機能を余すことなく利用することができます。
Salesforce Sales Cloudの料金は下記の通り設定されています。
- Essentials:3,000円/名
- Professional:9,000円/名
- Enterprise:18,000円/名
- Unlimited:36,000円/名
オススメのCRMツール:MAツール
次にCRMツールの中でもマーケティングに特化した「MA(Marketing Automation)ツール」について紹介していきます。MAツールを使うことで、顧客情報を活かしたマーケティングを効率的に行うことが可能です。
下記、オススメのMAツールになります。
- SATORI
- Karios3
- Marketo
それぞれ詳細を確認していきましょう。
SATORI
SATORIは株式会社SATORIが提供している国産のMAツールになります。国内での導入実績は900社以上で、MAツールの中でも確固たる地位を築いています。
SATORIではWebを閲覧したユーザーから行動履歴を追うことが可能で、購買意欲の高いユーザーを絞り込んでプロモーションをかけることができます。
費用は月額148,000円~となっています。運用サポートも充実しているので、初めてMA特化のCRMツールを利用する方にもオススメです。
Karios3
Karios3はマーケティングと営業に必要な機能を備えたCRMツールになります。シンプルな設計で、多くのユーザーから「使いやすい」との評価を得ています。
営業とマーケティングを結び付けて効率化していきたい方にオススメのCRMツールです。費用は月額5,000円~で、他のMAツールよりもリーズナブルな価格で始めることが可能です。
Marketo
Marketoは世界39ヵ国、6,000社以上で導入されているMAツールになります。2006年でアメリカでリリースされた後、2014年に日本でも展開を始めました。
Marketoでは、メールやデジタル広告、マーケティングオートメーションなどの9つのアプリケーションを使い分けることが可能です。マーケティングに必要なあらゆる機能が集約されているので、別のツールを用意する必要もありません。
月額料金の方は要問い合わせとなっているので、Marketoを導入したい場合はMarketoホームページより問い合わせて見積を出してもらいましょう。
オススメCRMツールを使用して業務改善を進めよう
CRMツールを活用することで、顧客情報の管理を効率化することが可能です。営業やマーケティングなど、各種業務の改善にもつながります。CRMツールを活用できるかで、企業競争の勝敗が分かれてくるといっても過言ではありません。
CRMツールには様々な種類があるので、どのツールを使えば良いか分からない方も多いと思います。まずは本記事で紹介したCRMツールの中から使いやすいものを選んでみてください。
ツールごとに機能やページ設計が異なってくるので、短期間で複数のCRMツールを使い比べてみるのもおすすめです。CRMツールの中には無料のお試し期間を設けているものもありますので活用してみてください。CRMを利用して、効率的な顧客管理、営業、マーケティングを実現していきましょう。