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購買データ分析を活用して店の利益向上を図ろう!成功事例も紹介

販売促進
  • hatena

お店の利益を上げたいと考える経営者で、購買データ分析を活用したいと考える人は多いはず。そこで本記事では購買データ分析が必要な理由から実際に成功した事例まで、購買データ分析について詳しく解説していきます。データ分析でスマートに利益アップを狙いたいと思っている人はぜひ参考にしてください。

購買データ分析が必要な理由

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購買データ分析はなぜ利益アップに必要なのでしょうか?その理由を目的とメリットから説明していきます。

購買データ分析の目的

購買データとは購入された商品の数量や商品の金額などを収集したデータです。過去の購買データを分析することで将来の購買予測をして、収益増加に繋げることを目的としています。購買データを分析すれば、商品の改善や新商品のアイデアを出すことが可能です。大手企業で購買データ分析は当たり前のように行われ、現在では中小企業でも注目を集めています。2020年7月には楽天と東急が合同で購買データ分析のための会社を設立しました。両社の購買データを共有して互いに利益を高めていくためです。

購買データ分析のメリット

購買データを分析することのメリットは、効率的な販売促進を行えることです。例えば購買データ分析では2つの商品の関連性を見つけることができます。「2つの商品が同時に購入されている」とわかれば、それらの商品を近くに陳列することで収益増加を見込めます。これは普段販売しているだけでは気づきにくいことです。有名なのはアメリカの大手スーパーマーケットが発表した「紙おむつとビール」です。一見全く関連性のなさそうな2つの商品は赤ちゃんの父親がよく同時に購入する傾向があったようです。このような傾向はデータ分析をしなければ到底わからないので、分析のおかげで効率的に販売促進を行えたと言えます。

購買データ分析のポイント


続いて、購買データをうまく活用する分析のポイントを解説してきます。収集した購買データを最大限活かせるようにしましょう。

目的の明確化

目的を持った購買データ分析を行うと、効率的に分析を行えます。データを分析して効果的な商品配置にしたいのか、新規顧客を獲得したいのか、常連客により購入を促したいのか、収益アップ戦略のアプローチは多くあります。ただ収益を上げることを目的にするだけでなく、少し深いところまで追及するとデータ分析の成果が出やすくなります。

特定のデータに絞る

データは隅々まで集めれば良いというものではありません。店舗数・商品数・顧客数の多いお店ではデータが多すぎて、一つ一つのデータを細部まで見ることができません。目的に応じてデータを絞ることで、最短で解決策を導けます。とは言え思いがけないデータから新発見があるかもしれません。ただしその可能性を確かめる前に、まず仮説に基づいたデータを集め仮説を確かめることが優先順位としては先でしょう。

データを可視化する

データを集め数字を眺めているだけでは、購買行動・商品の傾向は掴めません。収集したデータを分析目的に応じて表やグラフにすることが大切です。数字から視覚的にわかりやすくすることでデータの傾向も発見しやすく解決策も見つかりやすくなります。最近では購買データ分析サービスが多く流通しており、自動で表やグラフに反映してくれるものもあります。購買データ効率化を図るなら、自動で集計・分析するサービスを導入することも1つの手段です。

購買データ分析の注意点

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次に、購買データ分析を効率的に行うための注意点を説明します。分析する際は次のことに注意してください。

分析方法に固執しない

購買データを分析する方法を無意味に1つに絞ってはいけません。最初から方法を決めてしまうと分析することが目的となりかねません。だからと言って闇雲にあらゆる分析方法を試しても、情報過多でどれが大切なのか分からなくなってしまいます。あくまで課題の解決策となりそうな分析方法を選択することが、解決戦略を立てることへと繋がります。分析方法はある程度絞りながら特定の方法に固執しないことが重要です。

一度分析しただけで終わらない

購買データ分析を一度して満足してはいけません。分析結果から解決策を考え実行するのはもちろんのこと、再度解決策が効果をもたらしているのか確認する必要があります。課題が解決していたら次の課題を見つけ分析してきます。解決していなければまだ店には何の変化もないということです。その際は再度分析を行い、違う解決策を考え実行します。そして分析で確認します。このように分析と改善を繰り返し行っていくことが企業や店の長期的な改善に繋がっていくでしょう。また、分析はある程度の頻度で行わないとデータが古くなってしまい、時代の流れに合わない戦略をいつまでも続けることになりかねません。

購買データ分析の3つの手法

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購買データ分析と一言で言っても様々な分析方法があります。ここでは3つの購買データ分析方法を紹介します。

クラスター分析

クラスター分析は類似度の高いものをまとめていく分析方法です。顧客は商品を選ぶとき、知らず知らずの内に分類をしているはずです。例えばパン1つを買うときでも、惣菜パンと菓子パン、高いパンと安いパンなどと分類をしながら選んでいます。分析する際も類似度で分類することで、購入された商品の傾向や特徴などを見つけることができます。

アソシエーション分析

2つの商品の関連性がわかる分析方法です。店舗やwebサイトでの配置をアソシエーション分析に基づいて改善することができます。同時購入されやすい商品を見つけ、顧客の目に入るようにするだけでも買ってもらいやすくなります。Amazonの商品ページで「よく一緒に購入されている商品」が表示されることもアソシエーション分析による改善策の一例です。

行動トレンド分析

シーズンごとの購買促進を図るための分析方法です。シーズンに分けて過去の購買データを分析することで、購買予測をして顧客が欲しい商品を欲しいときに店が販売できます。シーズンごとによく売れている商品を店の目立つところに置けば、売り上げが伸びるでしょう。顧客層も分析することで特定シーズンに特定の顧客への購入を促進できます。

購買データ分析の導入事例

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最後に、購買データ分析をうまく活用して収益をアップさせた企業を紹介します。多くの有名企業が購買データ分析で成果を出しています。

ダイドードリンコ

ダイドードリンコはアイトラッキング分析と購買データ分析を活用して自販機の配置を変更しました。変更前、人はものを見るときにZの文字を書くときのように見ていくことに習って、左上に主力製品を置いていました。しかし分析によって自販機では下段に視線が集まりやすいという傾向を発見し、主力製品を下段に配置したところ売り上げが前年比から1.2%伸びました。このように理由があって配置していても分析をしないと実際に効果が出ているのかわからないことがあります。

ヤクルト

ヤクルトでは1つジャンルに商品が150点と多く、ヤクルト内で顧客を奪い合っていました。そこで購買データ分析と顧客分析を行ったところ7本パックと15本パックでは購入している顧客層が違うことを見つけました。そこで2つのパックを並べて販売することで購入率が上がり、その後何度も分析と改善を行っていった結果20%売り上げがアップしました。

楽天

ネットショッピングで有名な楽天も購買データ分析によって収益をアップさせた企業の1つです。楽天はランキング上位ほど、ジャンルが細分化されているほど、商品がよく売れていることを発見しました。そこでランキングの更新頻度を高め、ジャンルを細分化させることで利益増加を図りました。楽天の例は、面倒くさい顧客の個人情報を分析しなくても購買データ分析のみで収益を上げた例です。

購買データ分析まとめ

購買データ分析が必要な理由から実際に成果を上げた事例まで詳しく解説しました。購買データ分析は主に商品に注目したデータ分析で、店舗内での商品配置の改善や新商品の価格決定などに役立ちます。商品の特徴や価格のデータ1つを様々な分析方法で分析していくことで、複数の傾向や改善点が見つかるはずです。そしていくつもの課題に対する解決法が見つかります。

将来購買データ分析は、大企業だけでなく中小企業でも当たり前のように利用されていくでしょう。経営している店舗やオンラインショップで購買データ分析を行って、利益アップを図ってみませんか?きっと店が抱える課題解決のヒントになる、今まで気付いていなかった購買傾向が見えてきますよ。