先日、こちらの記事そんな通えないですから! 飲食店のスタンプカード難易度に女性の73.5%が不満!が話題になっていました。男性の66.4パーセント、女性の73.5パーセントがスタンプカードに不満をもっていたのです。
しらべぇ調べ『スタンプカードの難易度に女性が不満』
ザックリと要約すると、「スタンプを貯めることの難易度の高さとお財布がカードでかさばることに対する抵抗から、飲食店のスタンプカード施策に不満を抱えているお客様が多い」という内容となっています。その上で、初回のお客様をリピーターとして定着させる方法について、
「スタンプカード発行以外の方法でそのインセンティブをつくることを考えてみてもよいのかもしれません。」
という提言で締めらています。本当にスタンプカードは、半分以上の人が不満を持つ施策で、店舗の施策として微妙なのでしょうか?しらべぇのアンケート結果通り、大半のスタンプカード施策が不満を持たれているのは事実かと思います。
しかしながら、お店の工夫次第で、施策が上手くいっているケースも多々あるのもまた事実です。つまり、スタンプカードの発行がわるいのではなく、お客様が満足するスタンプカードを作ればよいともいえるのです。そこで今回は、そもそものスタンプカード施策の目的と、施策の結果よく起きている事象(目的とのギャップ)について考察します。目的に合った、お客様が満足するスタンプカードをつくっていきましょう。
不満を抱かせないスタンプカード施策の目的とは?
そもそもスタンプカードを発行する目的は
- 再来店率・利用単価の向上(より利用してもらうために)
- 常連客の満足度向上(より満足してもらうために)
- ロイヤリティ向上(より自店舗を意識してもらうために)
の3つに大別されます。それぞれ簡単に説明していきます。
再来店率・利用単価の向上
スタンプを貯めるともらえる特典をインセンティブに、お客様の利用回数・利用単価(来店・金額単位でのスタンプ付与)を増やす。一般的にはこれを目的に実施されているお店が多いと思います。
常連客の満足度向上
続いてよくあるのが、常連客の満足度向上です。お店の業態にもよりますが、一見客と常連客で、いつも待遇が同じでは、時に常連客に不満に思われてしまうことがあります。そんな不満を解消するための施策として、スタンプカードで常連客の優待をしっかり行い、満足度の向上につなげるといったものです。
ロイヤリティ向上
単価の高い高級店や専門店、定期的に利用される機会の多いお店の場合に意識されるのがこのロイヤリティ向上です。お財布の中にカードの存在があることにより、お客様にいつも存在をそばに感じてもらうことができます。結果、お店を選ぶ際の選択肢に優先度高く入ることができます。
スタンプカード施策で頻発しているお客様の不満と現象
では、大半のスタンプカード施策はどのような目的で実施されていることが多いのでしょうか。恐らく目的を明確にしないまま何となく実施されてしまっていることが多いと思います。
そのため、お客様は「どうせ貯まらないから」「持っていても、持ってなくても大した違いはない」、「カード自体が邪魔」と感じてしまいます。すぐに捨てられたり、持たれているとしても、スタンプカード自体が来店へのモチベーションには繋がっていないということが起こってしまいます。
お店としても、雨の日やセールの時期などポイント倍のキャンペーンなどでたまたま貯まったカードの戻り率だけみて満足してしまっている場合が少なくありません。目的が不明確であるため、お客様の不満にも気づけないのです。お店は、3つの目的を意識して作成することが大切です。
- お客様の利用回数・利用単価を考えたスタンプカードの達成値設定と特典の付与
- 常連客が満足できるような、特別感のある優待事項をつくる
- 財布の中で邪魔にならないカードにする。特に高級店は、財布にあって誇りを感じるデザインにする
特に1点目は、お客様にとって満足か不満かを決める重要なポイントです。
スタンプカード施策のギャップや不満を解消するための3つの質問
やはりスタンプカードは発行しない方がいいのか?目的に合ったスタンプカードをつくるためにはどうすればよいのか?スタンプカード施策をやめる前に、今一度チェックすべきポイントを質問形式でいくつかご紹介します。
Q:お客様はどんな人?
お客様がどんな人か、しっかり把握できていると仰っているお店でも意外と感覚値でしか把握できていないことがあります。例えば、男性より女性の方がスタンプを貯めたり、クーポンなどのお得な情報に敏感というデータがあります。
また、財布に入れてもらうことを意識して、お客様の年齢層に加え、性別によって紙質やデザインなどを意識することも大切です。
Q:お客様の利用頻度・利用単価は?
例えば、ラーメン屋であれば週1回/800円の利用、ヘアサロンであれば月1回/5,000円などある程度の目安があるかと思います。スタンプカードの枠を設定する際に、こういった目安を設けることで、納得のいく枠数・特典を設定できるようになります。
Q:常連客の売上は全体の何割?
上位2割の常連客が8割の売上をつくるという法則についての記述がよく見受けられますが、これはあくまで一般論であり、必ずしもどのお店でも当てはまるわけではありません。
一見客が売上の9割を占める場合は、常連客より一見客の獲得により注力していく方が費用対効果が圧倒的に良い場合もあります。もし、常連のお客様の全体売上に占める割合が多い場合は、常連客に喜ばれるものが何かをしっかりヒアリングすることが重要です。(必ずしもモノ・サービスではない場合もあります)
不満を抱かせない為にもスタンプカードのお客様&ご利用状況を知ることがスタート地点
お店のスタンプカードについて、お客様は満足しているのか、不満に思っているのか、どのようなお客様がいるのか、利用頻度と利用単価、常連客の割合はどの程度であるのか。まずは、お客様とスタンプカード利用状況を知ることが大切です。
次に、目的に合ったスタンプカードを作成できているか検討しましょう。導入しているPOSで自社の会員カードと連携したポイントシステムを導入していたり、カルテシステムと連動したポイントカードを利用されているお店で、スタンプカード施策を行われている場合は、前述のチェックポイントをよく検討頂いた上で、改めて施策を練り直すと、ひょっとしたら今までになかった成果が出せるようになるかもしれません。
SHOPFORCE(ショップフォース)連携のアプリ「スタンプス」でより効果的なスタンプカード施策を
また、POSやカルテシステムがなくて特にお客様の属性や利用状況など把握されていないお店で、これからスタンプカード施策をやられようとされている場合は是非、スタンプスのご利用をご検討ください。
スタンプスは自動で会員の属性を集め、店舗のお客様を見える化します。また属性を絞ってプッシュ通知を送ることができるので、より効果的な販売促進を行うことができます。