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スマホを活用することで実店舗の買い物を楽しくサポート!

顧客体験
  • hatena

O2O(オーツーオー)は、スマホ・PCなどのオンライン上でメッセージやアプリを使って実店舗へ誘導するだけの手法ではありません。

ネットを活用して「店頭での買い物を便利にしたり」「ネットのツールを使ってお店に来て、楽しんででもらいやすい切っ掛けを作ったり」することも当てはまります。

買い物でスマホを活用

現在、スマートフォンの普及によって、実店舗での買い物中にスマホを使用している消費者が増えているようです。

主な目的は2つありますが、1つ目は「価格比較」です。

「この商品を買いたい、でもネットショップのほうが安ければ、そちらで買おう」というわけです。 お店では商品を見るだけ、実際の購入はネットで、というこの消費者行動は、「ショールーミング」とよばれています。

2つ目は「製品情報とレビューのチェック」です。

実店舗で製品について知りたいとき、販売員に聞くよりもスマホを使って調べるケースが多くみられます。

目の前にいる販売員に聞いたほうが早い、というのは確かですが、「質問をすると商品をすすめられそうでいや」「販売員は商品について、いいことしか言わない」と思う人もいます。そもそも目の前に販売員がおらず、広い店内で販売員を探さなければならないことも珍しくありません。

これらの現象は、ネットショップに顧客が流出するかもしれないという意味では、実店舗にとって大きな脅威です。

しかしながら、このようなスマホ利用の状況をふまえて、実店舗でのスマートフォン利用をマーケティングや販売機会の創出につなげるツールとして、積極的に活用することも可能です。

スマホを使って買い物を楽しく-「IKEA Store」主な機能

今回は、スマホを活用して実店舗の買い物を「楽しく」「便利」にしている実例としてIKEAの「IKEA Store」アプリをご紹介します。

IKEA Storeアプリは、IKEA来店の際にプランを立てて、効率よく買い物を楽しむためのO2Oアプリです。

現在のリリースでは商品の表示、検索、ショッピングリストの作成といった主な機能に重点を置いています。
IKEA Store

自分だけのショッピングサポート機能

IKEAでの買い物は、各自でメモをしながら店内を見て回るスタイルになっています。

メモを何枚も持つよりも、アプリで一度に商品の詳細を見ることができるのは便利です。それに、後から欲しい商品を思いついて、順路を後戻りするのは面倒ですが、ショッピングリスト機能のおかげで、「ああ、メモしておけば良かった……。」というような買い忘れを防ぐことができます。

また、目的の商品がある場合は、アプリで在庫状況がわかるので、“店舗に行ってから在庫切れ”なんてことがありません。

商品情報もわかりやすい

さらに、商品のサイズや他のカラーバリエーションなどの詳細を確認することもできます。いわば、自分だけの“IKEAショッピングサポート”です。

使い方はアプリ内のバーコード読み取りボタンで、商品タグに記載されている番号を読み取るだけです。読み取った商品情報が日本語ですぐ画面に登場します。

商品情報

ショッピングサポート機能

出典:moduleapps IKEAアプリが名前を変えてリニューアル「IKEA Store」アプリ

マーケットホールでも迷わない

IKEAの1階には食器・収納・カーテン・カーペットなど家具以外の雑貨一式を陳列しているマーケットホールがあります。お目当ての商品があっても、どこにあるんだろう?と迷う事も多いです。

アプリでは、ショッピングリストに入れた商品が自動的に並び替えされ、列と場所番号が順路のとおりに表示されます。そのため、マーケットホールでも目的の商品が見つけやすく、スムーズなお買い物ができます。

まるでアプリにガイドしてもらっているかのような体験です。

ショッピングリスト
マーケットホールでも迷わない

スマホを使って買い物を楽しく-「IKEA Store」IKEA FAMILY会員証

IKEA FAMILY会員証

IKEAには『IKEA FAMILY』という会員システムがあり、IKEAファミリーのメンバーになっておくと、入会費・年会費が無料で、特別料金でお買い物ができたり、ドリンクバーが無料になったりと、様々な特典を得ることが出来ます。

IKEAファミリー会員の方はIKEA Storeアプリの画面右上にあるハンバーガーメニューよりログインすると、IKEAファミリーの会員証が表示され、会員証アプリとして利用できます。

IKEAのレジへ行った際はアプリを起動し、会員証アプリを表示することでメンバー限定の特典が受けられます。

IKEA FAMILY会員証

出典:moduleapps IKEAアプリが名前を変えてリニューアル「IKEA Store」アプリ

精算もラクラク、そしておトク

アプリ登録時に、IKEA FAMILYカードと連動しているため、カードを持ち歩く必要がなくなり、ストアでのお会計時に、アプリバーコードを見せるとIKEAファミリーメンバー限定の価格でお買い物ができます。

アプリ 精算

キャンペーン情報などの店舗情報もアプリを起動するだけで取得できます。もはや、スマホひとつでIKEAのお買い物のすべてが効率的になる仕組みです。

さらに、IKEA FAMILYメンバーは、IKEAストアのフリーWifiに接続することができます。その場でのダウンロードや、買い物のときのスマホ利用が、Wifiのおかげで快適になります。

IKEA FAMILYメンバー限定

出典:moduleapps IKEAアプリが名前を変えてリニューアル「IKEA Store」アプリ

スマホを使って買い物を楽しく-アメリカでの事例

次に、アメリカの小売業界における実店舗でのスマホ活用事例を2点ほど紹介しておきます。

「Lowe’s」

アメリカのホームセンターチェーン「Lowe’s」は、自社の買い物アプリに備わる店内用ナビゲーションツールをアップグレードさせるために、グーグルのARテクノロジー「Tango」と提携しました。

このツールでは、カメラ付きデバイスが映す現実空間に、仮想オブジェクトがリアルタイムに投影されます。

例えば、ユーザーがアプリ内の検索ボックスに商品名を入力すると、カメラのビュー越しに見える風景に案内記号が重ねて表示され、ユーザーを商品の売り場まで案内してくれます。

「The Home Depot」

アメリカのDIYショップ「The Home Depot」は、実店舗とオンライン店舗の在庫を同時に検索でき、さらに店内ではその商品の売り場まで案内してくれるアプリを導入しました。

実店舗での在庫が切れている場合は、その場で商品をオンラインで購入できます。

商品の検索はテキストと画像のいずれでも行え、画像検索の場合は、アプリ内のカメラ機能を使うか、ユーザーのフォトアルバムからアップロードします。もし外見がぴったり一致する商品がない場合は、最も近いアイテムが表示される仕組みです。

音声での検索も可能で、ユーザーは、商品名を呼びかけることで検索ができるほか、何と、その道具が立てる音を真似た声でも検索できるユニークな機能も利用できます。

スマホを使って買い物を楽しく-まとめ

IKEAなどの事例のように、お店独自で「リアルな店舗での買い物を便利に・楽しくする仕組のアプリ」を作るのはお金もパワーもかかり、導入するのは難しいということも多いと思います。

「うちは、大企業と違うからアプリなんて難しいんじゃ・・・」と思っている場合には、「クーポン」「会員登録」「ポイントカード」機能などを含んでいるSHOPFORCE(ショップフォース)連携の「スタンプス」などのアプリを導入すると、初期投資や導入までのパワーを押さえて「来店するお客様に便利なサービスをアプリ上で提供する事が可能になります。

スマホアプリを活用して実店舗の買い物を「楽しく」「便利」する020の仕掛け作りをしてみてはいかがでしょうか?