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CRMを活用したO2O事例 お客様の再来店につなげる

CRM
  • hatena

WEB業界では、取り上げられることの多いCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)。

一般的に、『顧客1人ひとりの深い理解に基づく、企業と顧客の長期的かつ良好な関係を形成する手法、戦略』のことを指します。

今回はこのCRMを活用したO2Oについて掘り下げ、企業での導入事例もご紹介します。

CRMを活用したO2Oで、リピート率向上を

新規のお客様に「知ってもらい・利用して(買って)いただく事」はとても難しい事です。新規のお客様を獲得するためには、看板・チラシ・ダイレクトメール・TVコマーシャルなどに、多額な広告費をかける必要があります。乱立する競合他社のコマーシャルをすり抜け、サービス内容に目を留めていただくというだけでも、一苦労です。

だからこそ、「一度来ていただいた方に、もう一度来ていただくための施策」が重要になってきます。お店の商品を買ってくれて、理解をしてくれているので、商品に満足してもらえていれば基本的には再来店してくれますが、何かきっかけが無いとなかなか再来店していただけないのも事実です。

そこで、「再来店の理由」を作るための作戦が必要になります。例えば、化粧品販売の通販では、マス広告から獲得した顧客をいかにリピート客にしていくか?という事を顧客の属性や行動などのデータから攻略方法を立て、アプローチを行っています。

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出典:日刊コスメ通信

「お客様のデータの蓄積から動向を分析し、どうすれば商品との最適なマッチングが実現できるのか?という戦略を立てアクションを起こしていく」このCRMの考えを取り入れて、リアルでのお客様との関係性をどうやって構築していくかという事を、考えてみたいと思います。

POSレジの導入で顧客分析が可能に CRMの歴史に見るO2Oのヒント

1982年、セブン-イレブンが日本で初めて導入したPOS(Point of Sales)システムは、商品に印刷されたバーコードをレジのバーコードリーダーで読みとると、購入品目、点数、購入時刻などが瞬時に本部に送られるという仕組みです。

在庫管理や売れ筋分析などに活用され、定番商品の決定に大きな影響力を持っていたといわれます。その日の天候や気温などの情報も同時に取得され、さらに購入時にレジで店員が購入者の性別年代を予測して入力を行なったことで、どんな顧客がどんな商品をいつ購入したか、また何と何を一緒に買ったかなどの分析も盛んに行なわれました。
POSレジの導入で顧客分析が可能に

出典:http://kids.wanpug.com/illust235.html

確かに購入した顧客のことはわかるのですが、購入しなかった顧客や商品のことはわかりません。また、昨日購入したAさんが今日購入したかどうか、過去に来店したかもわからず、個人の購買履歴を継続的に追うことはできません。

POSレジの例のように、顧客の動向を分析し、最適なサービスを提供しようという施策は、従来から続くものですが、より詳細な分析が必要とされてきています。

また顧客の手元に、当たり前のようにスマートデバイスがある現代では、企業・顧客、双方からの情報の送受信も容易になり、CRM施策を試みる上で、非常に恵まれた環境が整ってきたとも言えます。

実店舗でのCRMはどうすれば?O2Oの定義を再確認

スマートフォンの普及やIT技術の進歩により、時間や場所を問わずサービス、商品や情報を企業が顧客に提供できる環境が整いつつあります。この恩恵を受けない手はありません。

またオンラインを利用して、特定の場所にいる人に向けて情報を提供し、リアルな店舗へと誘導することも可能になってきています。このネット上(オンライン)から、ネット外の実地(オフライン)での行動へと促す施策をO2O(Online to Offline)と言います。

実店舗でのCRMはどうすれば?

出典:https://www.fujitsu.com/jp/solutions/business-technology/intelligent-data-services/digitalmarketing/column/column006.html

そして、『顧客データを活用し、オンラインとリアル店舗のマーケティング活動を連携させることで消費者の購買・利用を促進すること』ために欠かせないのがCRMなのです。

リアル店舗への送客を叶えるために、顧客ごとにECサイトの利用履歴から分析し、実店舗での購入履歴はもちろんのこと、位置情報や天候に至るまで、ありとあらゆるデータを収集し、各企業が対策を練っています。

次のセクションでは、オンラインからオフラインへの誘導、またその「循環」を図る施策を、実際に導入された企業の事例をご紹介していきます。

是非これらのアイディアを参考にし、「新規顧客の囲い込み」延いては「リピート率の向上」にお役立ていただければと思います。

CRMを活用したO2O 企業での導入事例

無印良品

「無印良品」ブランドを企画販売している良品計画では、ECサイトの顧客データを分析することで、リアル店舗への送客や、オフラインでの顧客データの収集が可能になるようなO2O施策に取り組んでいます。

オンラインでは、ECサイトにおいて綿密な顧客分析を行っています。例えば260万人以上のネット会員の傾向を分析した結果、約6割の会員は過去2年間に1度もECサイトで買い物をしていないことが判明。ECサイト用に発行していたクーポンの利用率も、わずか十数%でした。

このような顧客データの分析結果を、今度はオフラインへの送客に活用します。良品計画ではECサイトを利用しないネット会員をリアル店舗へ送客するために、ネット会員向けにリアル店舗で使えるクーポンを発行し、クーポンの利用率アップに成功しました。さらにオフラインへの送客だけでなく、クーポンを会員のIDごとに管理することで、いつ、どのくらいの人数が、何回どの店舗にいったのか、といった情報を収集することができるようになりました。

ビックカメラ

ビックカメラと野村総合研究所が発表した「ビック・スマートクーポン」では、スマートフォンアプリ「ビック・スマートクーポン」を活用し、顧客の購入履歴、位置情報、天候などの状況に応じてクーポンを配信するというものです。
ビック・スマートクーポン

 

位置情報によって適切なタイミングを選択できるだけでなく、顧客データに基づく商品(例えば、顧客が以前購入したものに関連する商品など)のクーポンにすることで、消費者一人ひとりに最適化されたクーポンの配信が可能になります。

CRMを活用したO2O事例 まとめ

一口に「CRMを活用したO2O」といっても、さまざまな考え方があり、顧客のニーズや店舗・企業の思惑により施策は異なってきます。

大きなシステムを導入しなくても、今ある顧客のデータや動向を分析して「新規で獲得したお客様をいかにリピーターにしていくかという囲い込み施策」を立てていく事は可能です。

「ポイントカードやクーポンなどのリアルな店舗で使えるツール」「DMやメールマガジンなどで情報を配信するツール」などに具体的に落とし込み実践していく事で、よりお客様にヒットしやすく費用対効果が高いアプローチが可能になる他、

アプローチ方法だけでなく顧客ニーズを分析し理解する事で「お客様の好みや人気度に基づく商品・メニュー構成やレイアウト作り」などにも活かすことができます。

CRMを活用し、お客さまに“便利でうれしい”と思ってもらいファンになってもらえるような、かつ付加価値の高いサービスが提供できるような、販促施策を立てていきたいものですね。