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ラーメン店生き残りの秘策はCRM導入にある -ラーメンアプリ-

マーケティング
  • hatena

ラーメン人気は相変わらずで、人気店には行列が絶えませんが、一方で早々と店を閉じるラーメン店もあり、ラーメン業界の競争は熾烈を極めています。そして今やラーメン業界でもアプリの活用が店の盛衰を左右する一つのポイントになり始めています。これからラーメン店のアプリ活用についてお話を進めてまいります。

3年で7割が閉店!アプリ施策が必要なラーメン業界

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数ある飲食店の中でもラーメン店は、出店したい業態の上位にランクインする人気業種です。しかし一方で閉店するラーメン店も後を絶ちません。私の地域でも次々と新しいラーメン店が開店しては、いつの間にかシャッターを閉めているケースが少なくありません。ラーメン店は誰もが入りやすく、値段もリーズナブルで庶民にとってはありがたい業種なのに、なぜ次々とラーメン店が閉店してしまうのでしょうか?ラーメン店の店主の大半はどこかのラーメン店で修業を重ね、その間に貯金に励み、独立してラーメン店を開業します。しっかり修業をされた店主が営むラーメン店は、どこも美味しいのだと思いますが、繁盛する店と、閉店してしまう店の違いは何処にあるのでしょうか?

ラーメン店の経営は実は大変難しいのです。店主がどんなに腕がよくても、従業員をマネジメントし、お客を集客し、食材を調達し、その上に経営を任されるわけですから、ラーメン調理の技術に加えて、相応の経営力・集客力(アプリ活用を含む)がないとたちまち危機にさらされるのでしょう。実際のところ、開業から1年以内で閉店するラーメン店は全体の約4割、3年以内だと約7割もあるのが実態だそうです。新規開業したラーメン店の内、3年以上続いているラーメン店はわずか3割、非常に厳しい世界だということがよく分かります。ではなぜラーメン店の平均寿命はここまで短いのか?その理由をリサーチしててんpみました。

 

【アプリ施策必須】ラーメン店の多くが3年以内に閉店する理由

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平均的なラーメン店は開店に伴う初期投資が1,500万円前後です。また運転資金は600万円ほどです。ラーメン店は他の業種に比べて比較的初期投資が低く抑えられ、人気店になると1年ぐらいで投資回収できることも人気業種である理由なのでしょう。しかし、現実には多くの店が早期閉店を余儀なくされています。その理由を考えてみました。

競合が多過ぎる

ラーメン店は初期投資や運転資金を他業種と比べると、多くを必要としないため、新規参入しやすいのです。この結果、過当競争状態となり、想定した売上が得られず、投資回収のめどもたたず、早々と閉店してしまうのでしょう。フランチャイズ店なら、本部がしっかり市場調査、商圏調査を行いますが、個人だとなかなかそこまでは出来ません。自分の腕だけを頼りにして、不動産屋の進める物件に飛びついてしまうオーナーが少なくないのでしょう。競合が多いということは、逆に考えれば商圏があるということです。競合に打ち勝つだけの集客力があれば、競合に勝って成功をおさめるチャンスがあるということなのです。その差別化戦略をしっかり講じておけば成功する可能性が大です。

味が合わない

ラーメンは地域や年代によって好みが割れます。修業してきた店では美味しいという評価を得たのに、店を出した地域ではそれほど評価を得られないことがあります。たとえば、学生や若い人が多い地域と、高齢者が多い地域では好みが違います。お客の好みにマッチした味付けに変えていくためには、顧客の声を聴くことが必要です。そうした、お客様の意見や要望を吸い上げられる仕組みがあるか否かも大切なことです。

SNS軽視

最近は初めての店を訪れる際に、SNSの口コミを参考にすることが当たり前になってきました。一度悪い評価が付くと、それだけで来店客が減ります。良い評価が付くと一気に来店客が増えます。SNSは有力なメディアの一つであり、SNSをメディア戦略の一つとして利用できなければ、ラーメン店は厳しい状況に置かれることになります。ラーメンは味も大切ですが、インスタ映えを意識した盛り付けなども考えなければなりません。雰囲気、香り、清潔感、気持ちのよい接客、一つでも手抜きをすれば酷評され、たちまち繁盛店から滑り落ちることがあります。SNSが普及した今は一瞬で悪評は広まります。逆に良い評価もたちまち拡散していきます。特にインフルエンサーと呼ばれる人たちの一言が、店を人気店にしたり、あるいは閉店に追い込むだけの影響力がある時代です。店自らSNSを利用して発信する努力も必要になってきました。

経営の効率化と集客に失敗

ラーメン店の経営はたやすいものではありません。ラーメン店の主な役割はラーメンの調理と提供ですが、それ以外に仕入れ・仕込み・食材管理・売上管理・メニュー開発・接客・集客・衛生管理などの業務があります。ラーメン1杯の食材原価は200円程度としても、他に家賃、人件費、光熱費、材料費などの支払いを考えると、薄利多売を覚悟しなければなりません。つまり、客単価800円程度では1日当たりの客数が20~30人では経営が成り立たないのです。集客力を高め、高回転を実現しない限りラーメン店の成功はありません。

ラーメンは麺と味で勝負!という意気込みだけでは勝負にはなりません。ブランド力を付けるにも顧客の好評価と拡散が必要です。そのためには何をすべきか?それは顧客との関係強化しかないのです。自店を支持し、何度も足を運んでくれる顧客をどれだけ増やせるかが成功の鍵です。そのためにはアプリなど「CRM」(Customer Relationship Management)、顧客関係管理の導入が必要です。

 

ラーメン店とCRMアプリ

ラーメン店とCRMアプリ

「ラーメン店にCRM?」と以外に思われる方もおられるでしょう。「CRM」を顧客管理と訳すと、「顧客管理なんか必要ない、俺は味で勝負だ。客の顔なんてみんな覚えているさ」と言われるオーナーさんがいますが、CRMは顧客管理ではありません。「CRM」は固定客を増やし、売上の増進や利益の最大化を図る手段です。「CRM」を活用すれば、「顧客に合う品揃えと顧客満足向上」が容易になります。顧客満足向上はリピーターを増やします。またCRMは業務の効率化、業務の質の向上につながります。この「CRM」の実現を容易にしたのはスマートフォンの普及です。スマホのアプリが店と顧客の接点になり、顧客との関係強化のツールとして活用できたからです。ラーメン店でも成功している店舗は、さまざまなお知らせやクーポンの配信、スタンプカードなどのスマホアプリを開発し、顧客にそれらを利用してもらい、顧客との関係を強めています。ラーメン店にCRMを導入する意味がご理解いただけたかと思います。「ラーメンアプリ」はラーメン店の救世主になるかもしれませんね。続いて、実際にCRMアプリを導入したラーメン店をご紹介しましょう。

 

ラーメン店アプリの事例

ラーメン店アプリの事例

最近、CRMアプリ、店舗アプリを導入するラーメン店が非常に増えています。その中からいくつかご紹介します。

『町田商店』の公式アプリ

【導入店】

横浜系ラーメン『町田商店』

【アプリ開発】

ビートレンド株式会社

【主な機能】

■お知らせ機能

■完まくスタンプ機能

■ランキング機能

■クーポン機能

■店舗検索機能

蒙古タンメン中本

【導入店】

蒙古タンメン中本

【アプリ開発】

アクティブ・メディア株式会社
【主な機能】

■スマートフォンでのポイント管理

■アプリから景品の交換

■景品交換履歴一覧

■クーポンの利用

■中本からのお知らせ、メッセージの受信

博多らーめん由丸公式アプリ

【導入店】

博多らーめん由丸

【アプリ開発】

SHOP FORCE
【主な機能】

■ブッシュ通知機能

■スタンプカード機能

■クーポン機能

■アンケート機能

■お知らせ機能

■ランクアップ制度

■ダッシュボード機能

【まとめ】これからのラーメン店経営にはアプリが必須

冒頭でお話した通り、ラーメン店の7割は開店から3年で閉店しています。美味いラーメンを提供するだけでは、過酷な競争に勝ち残れないからです。この厳しい競争に打ち勝つには、これまでの家業経営から脱却し、顧客本位の科学経営に脱却することが求められています。ラーメン店もCRMを導入し、顧客との距離を縮め、顧客満足度を高め、顧客に支持され、リピートしてもらえる店を目指さななくてはなりません。

その有力な手段が「CRMアプリ」、「店舗アプリ」の導入です。ご紹介した3ブランドはアプリの導入で顧客の心をがっちり掴んでいます。ラーメン店の皆様、飲食店の皆様も是非CRMアプリを導入し、安定した店舗経営の実現を目指してください。

導入事例:「博多らーめん 由丸」分析機能で特典を最適化。データに裏打ちされた店舗経営へ!

本資料では、「SHOP FORCE」を用いた来店分析を行うことで実際にどのようなメリットがあったのかを実例を用いてご紹介しております。

「博多らーめん 由丸」「ちゃんぽん 由丸」など7ブランド29店舗(2019年8月時点)を運営する、株式会社M・R・S。今回は、「博多らーめん 由丸」スーパーバイザー・原 良昌 様 にお話を伺いました。

ぜひ、店舗経営のDX化(デジタルトランスフォーメーション)を実現するための情報収集としてご活用ください。