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現代マーケティングで必須の要素!ペルソナについて詳細を解説!

マーケティング
  • hatena

マーケティングでは、ターゲットを決める他にも「ペルソナ」を設定することが大切です。ペルソナの設定によって、マーケティングの質が左右されると言っても良いでしょう。今回は、マーケティングにおけるペルソナについて、詳細を解説していきます。

マーケティングにおけるペルソナとは?

マーケティングにおけるペルソナとは?

ペルソナ(persona)とは、商品・サービスを利用する具体化されたユーザー像のことです。マーケティングの際に、年齢や性別、職業、居住地、年収、趣味、価値観など、実在する人物のごとく情報を設定していき、ユーザー像を作っていきます。ペルソナと似た用語として「ターゲット」がありますが、ペルソナとターゲットは似て非なるものです。ターゲットの場合、人物像の設定というよりは「全体的な階層」の設定にとどまります。

たとえば、「30代の既婚男性」といった具合に、1人の人物像ではなく、全体的な階層の特徴を決めていきます。これに対して、ペルソナの場合は「実在する1人の人物」をイメージして、具体的な情報を詰めていきます。「年齢は30歳、性別は男性で、企業の営業職として働いている。年収は400万円ほどで、趣味は休日にサッカーをすること。」といったように、具体的に人物像を掘り下げていきます。ペルソナの方が、情報を深く設定していく点で、ターゲットよりも詳しい設定になります。リアルな人物像であるため、マーケティングの際に「誰を対象とした商品・サービスなのか」ということが共有しやすくなりますね。ただ、個別ターゲットを決めるのではなく、市場全体の動向をとらえてマーケティングを行う際は、あえてターゲットを利用することもあります。マーケティングの目的によって、ペルソナとターゲットが使い分けるという形ですね。

マーケティングでペルソナを設定するメリット

マーケティングでペルソナを設定するメリット

マーケティングでペルソナを設定するメリットとして、下記の点が挙げられます。

ユーザー視点で商品・サービスの企画ができる

ペルソナを設定することで、ユーザー視点で商品・サービスの企画を行うことが可能です。設定したペルソナが使用したいと思えるような商品・サービスをつくることで、ペルソナに一致するユーザーが同様の購買行動に出る可能性が高まります。

担当者の間で、人物像を共有できる

ペルソナを設定しておくと、マーケティングや企画担当者の間で、人物像を共有しやすくなります。人物像を共有しておけば、アイディアを立案するときなどで情報がぶれることが少なくなり、情報の絞り込みも行いやすくなります。ターゲット設定のみだと、範囲が広い分、人物像に認識にズレが生じてしまうこともありますが、ペルソナであればそのような心配も少ないです。

プロジェクトの推進を効率化できる

ペルソナ設定によって、マーケティング戦略の立案や実行が円滑になります。ペルソナがない状態で戦略立案を行ってしまうと、「まず誰に対する商品・サービスなのか」という話し合いだけで時間が過ぎてしまいます。ペルソナを設定した上で戦略立案に入れば、余計な時間を使うことなく立案に進めるので、結果としてプロジェクトの推進を効率化できます。

マーケティングにおけるペルソナ設定の注意点

マーケティングにおけるペルソナ設定の注意点
マーケティングにおけるペルソナ設定の注意点として、下記の点が挙げられます。

主観的な理想像をつくらない

マーケティングでペルソナを設定する際は、主観的な理想像を作らないよう注意してください。ペルソナ設定はあくまでも「現実世界に存在する人物像」になります。そのため、自分の主観だけでペルソナをつくってしまうと、現実の人物像とはかけ離れたペルソナとなってしまう恐れがあります。ペルソナをつくる際は、アンケートやインタビューでデータを集めて、客観的なデータをもとに設定することが大切です。注意しないと、ついつい自分の理想をペルソナに当てはめてしまうので、注意するようにしましょう。

ペルソナを随時見直す

作成したペルソナは、随時見直すようにします。一度つくったペルソナが、その永遠に利用できる訳ではありません。時代、消費者ニーズの変化によって、ペルソナの在り様は変わってきます。一度設定したペルソナに固執しすぎずに、柔軟に見直すようにしてください。

ペルソナを作りすぎない

ペルソナを設定する際は、商品やサービスの内容によって複数のペルソナを設定しても問題ありません。ただし、むやみにペルソナをつくり過ぎてしまうと、各ペルソナの管理が難しくなってしまいます。また、設定したペルソナ同士の特徴が似通ってしまって、違いがあいまいになってしまうリスクもあります。複数のペルソナを設定する場合は、各ペルソナにどのような違いがあるのか、明確にしておきましょう。

BtoBマーケティングでもペルソナ設定は重要

BtoBマーケティングでもペルソナ設定は重要
BtoCのみならず、BtoBマーケティングにおいても、ペルソナ設定は重要になってきます。BtoBの場合、BtoCで行うペルソナ設定とは少々仕様が異なってきます。BtoCにおいてはペルソナ設定の際に、趣味・家族構成など生活における情報を細かく設定していきましたが、BtoBにおいては所属している企業に関する情報が必要になってきます。所属している部署、業務における立場、抱えている課題など、ビジネス面での情報を細かく詰めていきます。また、所属している企業自体の情報も必要です。企業の事業内容、社員数、売上、経営状態など、BtoCでは出てこなかった項目も埋めていく必要があります。

さらに、BtoBマーケティングでは、購買までのプロセスに複数の人物が関わってくるため、それぞれペルソナ設定を行わなければいけません。企業の窓口担当、購買担当、責任者など、関与する人数分のペルソナを設定していきます。BtoBにおけるおけるペルソナ設定でも、自身の主観を排除することは変わりません。客観的なデータに基づいて、ペルソナを設定していきます。ただし、BtoCと比べると集められるデータの量に限りがあるので、同業に絞らずに、同じ企業規模の会社などもからもデータを集めたりして、工夫する必要があります。

まとめ:ペルソナは現代マーケティングに必須の要素

ペルソナは、消費者のニーズが多様化した現代において、必須のマーケティング要素です。これまでのマーケティングでは、主にターゲットが利用されてきましたが、消費者ニーズの多様化に伴い、ペルソナの重要度が高まってきています。

ペルソナを設定することで、商品・サービスの購買者を具体的に絞っていくことができます。情報共有のしやすさもあり、担当者間の認識のズレを防げるのもメリットです。

ペルソナ設定をする際は、主観的な考えを使わずに、アンケートやインタビューなどで得た客観的なデータを使っていきます。これはBtoCマーケティングのみならず、BtoBマーケティングでも同様です。ペルソナの設定は、特段専門的な知識がなくても行えます。まだペルソナをマーケティングに使ったことがない場合は、これを機に是非活用してみてください。