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オムニチャネルって何なのか?オムニチャネル事例のまとめ

マーケティング
  • hatena

「オムニチャネル」とは、店舗やイベント、ネットやモバイルなどのチャネルを問わず、あらゆる場所で顧客と接点をもとうとする考え方や取り組みを指します。以前ブログでも取り上げましたが、今回は事例を通して、実現できる事や期待出来る事をご紹介いたします。

オムニチャネルの取り組み事例1;ABCマート

近年、オムニチャネル取り組む企業は増加傾向にあります。今回はそんな企業のうち数社をピックアップして簡単にご紹介します。1つ目は、ABCマートの『iChock』です。

ABCマートでは、「iChock」というシステムを2012年より導入しています。8年までに開始しているサービスで、とても先進的な事例と言えます。

iChock

「iChock」(アイチョック)とは、欠品などによる機会損失を防ぐため、店舗にない商品もインターネット上の通販の在庫から注文できるようにしたものです。これにより、顧客は、店舗にて欲しい靴やサイズがない場合でもサイト上で注文し配送してもらえるようになっています。ABCマートは、「気に入った靴を見つけてもサイズが無いのであきらめる」という靴の購入で一番の不満を解消するため、タブレット端末iPadを使用した同サービスを開発しました。参考:ABCマート、iPadを利用した靴の取り寄せサービス「iChock」を開始

今までは、倉庫と店舗、店舗と顧客がつながっていました。このABCマートの「iChock」では、今までの関係にとらわれず、倉庫が顧客とつながることでサービスを向上させています。

オムニチャネルの取り組み事例2;J.フロントリテイリンググループ 『クリック&コレクト』/ 『エンドレスアイル』

クリック&コレクト

2013年から大丸や松坂屋、パルコなどを展開するJ.フロントリテイリンググループでは、「クリック&コレクト」と呼ばれる、顧客が注文した商品を店舗や自宅で受け取れるECサイトを運営しています。また、売り場に設置した端末を利用し、店員がサイト上の在庫をすぐに確認でき、在庫がある場合にはその場で注文できる「エンドレスアイル」にも力をいれています。オムニチャネル導入により既存の強みである、

  • 大都市にあるリアル店舗(大丸、松坂屋、パルコ、PLAZAなど)
  • 不動産開発、カード事業、商社など、多様なグループ企業
  • 300年から400年という長い歴史を通して培われた顧客からの信頼と信用
  • 「人との接点」を最大限に活かした販売形態

これらの強みを元に、店舗というリアルレイヤーとオンラインというバーチャルレイヤーをかぶせ、シームレスにつなぐことで、消費者により利便性を感じてもらう。さらに対象を街レベルまでに広げる「アーバンドミナント戦略」を進める(「アーバンドミナント」とは、店舗のある都市でのシェアを拡大し、優位に立つことを意味する)事をめざすという。参考:老舗百貨店のオムニチャネル戦略をJ.フロントリテイリングはどう進めているのか

 

オムニチャネルの取り組み事例3;トイザらス 『シームレスリテイリング』

オムニチャネルの取り組み事例の3つ目は、トイザらスの「シームレスリテイリング」です。

今年の7月末にサイトのリニューアルを行い、オムニチャネル対応に注力しています。

シームレスリテイリング

「シームレスリテイリング」を合言葉に、顧客からみたとき、店舗、オンラインストア、どこであってもシームレスに、トイザらス、ベビーザらス全体でサービスしていくという体制を整えています。十店舗とサイトのポイントの連動、店舗で商品の在庫がない場合でもサイトで申し込みを可能にするなど、オンラインとオフラインの差を埋めるとともに、全チャネルの差を埋めることに成功しています。

参考:顧客思考を追究するトイザらスの「脱オムニチャネル」

トイザらスの事例でも、顧客、店舗、オンライン、倉庫をつなぐことを行っています。顧客満足度を上げるとともに、店舗をもつ企業が、オンラインに対応して、死蔵のリスクを回避できています。

三つの企業は、店舗という現場の声を積極的に取り入れることで、企業サービスのレベルを上げることに成功しました。

事例が示すオムニチャネルで実現できること

3つの事例でご紹介したように、企業がオムニチャネルに取り組むことによって、実現できること、期待できることがたくさんあると分かりました。

在庫管理や配送状況がリアルタイムに更新・共有され、より顧客のニーズに応えることができます。気に入った商品がないからあきらめるという、当たり前で一番大きな不満を解消することができるのです。

また、店舗での購買履歴を元にオンラインストアでレコメンドを行い売上をアップしたり、店舗で購入した際のSNSへの投稿によって新規顧客を獲得したりといったことも期待できるようになります。オフラインのデータが、オンラインを強化し続ける構造があるということです。

これらを有効にするためには、顧客を現場でしっかり見つめることが重要です。あくまで商品に興味を持っているお客様、興味を持ちかけているお客様のために、行っていることだからです。店舗をもつことは、フロアの賃貸料などコストが高いとも言えます。オンラインとオフラインをつなげることをより強みにもっていくには、現場の声が聞けることを積極的に生かし、オンラインに取り組み続けることが大切です。

 

SHOPFORCE(ショップフォース)連携のアプリ「スタンプス」はオムニチャネル対応の事例!

企業の皆様、オムニチャネルの有効性をイメージ出来たでしょうか。事例に出てきたようなオムニチャネルにはコストや時間がかかります。第一歩を踏み出すことが、最初にすべきことです。

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スタンプスの場合、システム開発の必要がないため気軽に開始することができます。スタンプスを利用したオムニチャネル対応について、皆さまからお問い合わせをお待ちしています!

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