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衣料品や化粧品などの業界で広がる「オンライン接客」

顧客エンゲージメント
  • hatena

衣料品や化粧品などの業界でオンラインで接客をする動きが広がっています。今回は、時間や場所を選ばず、リアルタイムで店員にチャットで相談できるサービスを実際に導入された店舗や、オススメのグルメスポットが相談できるチャットアプリの事例をご紹介します。

広がる「オンライン接客」

今、アパレル業界やコスメ業界で、来店をされなくてもお客様とリアルタイムでコミュニケーションが取れる「オンライン接客」のサービスが、各所で導入され広がっています。とりわけスマートフォン上のチャット形式のアプリを使ったオンライン接客が、お客様にとっても好きなタイミングで、どこにいてもメッセージを残せることから人気となっています。

店舗のスタッフにとっても、お客様の少ない日中の時間帯や天候の悪い日などのアイドリングタイムを有効に利用することができ、またメッセージを受け取る方もタイミングの良い時に確認できるため、お客様・店員の双方に利便性の高いサービスです。

例えば、大切な人への贈り物やコーディネートや新商品について、専門的な知識のある店員にすぐに相談・質問でき、また会話の中で信頼関係を築けている状態で店舗に向かえるため、安心かつ非常に便利です。

新たなコミュニケーションツールによって、従来であれば取りこぼしていたかもしれないお客様を、お店のファンに変えることが可能な「オンライン接客」。次のセクションから、実際に導入された事例をご紹介すると共に、新たな接客手法に含まれる可能性について触れていきます。

オンライン接客 事例①
ビームスでは父の日のギフトの相談でチャットを導入

ビームスでは、父の日に「何を贈ったらいいのでしょうか?」などという漠然とお問い合わせが多かった事を受け2015年6月1日にスマートフォン上で1対1のリアルタイムチャット形式でオンライン接客をする「チャットコンシェルジュ」を導入し、父の日のギフトキャンペーン「Father’s Day 〜The Perfect Gift Shop BEAMS〜」に合わせて実施しました。

beams
出典:http://www.fashionsnap.com/news/2015-05-27/beams-gift/

顧客のニーズにリアルタイムに応える形でスタート

“チャットコンシェルジュ”は、6月1日(月)から6月19日(金)の期間中、平日11:00〜17:00にキャンペーン特設ウェブサイトとビームスオンラインショップで展開するスマートフォン上で、一つの相談に1名のスタッフがチャット形式でギフト選びのアドバイスやビームスのオンラインショップで購入できるおすすめギフトの紹介をするというものです。
過去にも、ビームスでは2013年のクリスマス時期よりギフトシーズンに、「The Perfect GIft Shop BEAMS」を実施し、“ギフトコンシェルジュ”というサービスで、一つの相談に対して3名のスタッフが24時間以内におすすめの商品をメールで回答をする形式を行い2000件に対応していました。

今回のビームスの父の日ギフト販促用に始めたチャットサービスでは、ほぼリアルタイムで顧客のプレゼント選びの相談に対応しており、よりオンラインでの接客を充実させ顧客の満足度を高めるための取り組みと言えます。

オンライン接客 事例②
資生堂では店頭販促とも連動

資生堂では売り場に置かれたQRコードやICタグ付き店頭販促を読み取ると、資生堂ウェブサイト上の「ウェブビューティーコンサルタント」と言う専門家から商品の詳細情報や使い方、おすすめ化粧品のアドバイスをドラッグストアなどの実店舗でも受けられるサービスを行っています。

こちらは忙しい女性や、常に新しい情報を取り入れたい女性に大変人気のサービスです。特に日中に働く女性には、ちょうど良い時間に店頭でゆっくり商品の詳細を確認したり、質問・相談する時間がなかなか取れないため、Web上で専門家とコミュニケーションが取れるこのサービスが重宝されています。

コンサルタント
出典:http://www.shiseido.co.jp/webbc/lesson/basic/index.html

店頭へ出向く時間が取れたとしても、専門的な知識のあるスタッフのいないお店や、混雑時になかなかスタッフと話せないときなどは、QRコードやICタグ付き店頭販促を読み取ることで、商品についての説明を受けたり、専門家のアドバイスを聞いてから商品の購入ができたりと、自分の時間を損ねることなく内容の濃いショッピングが可能となり便利です。

今後も、販売する方も購入する方も時間を有効に活用できるような、スマートフォンの機能を最大限に活かした新たな接客手法が、普及を続けていきそうです。

オンライン接客 事例③
飲食店を探す際に便利なチャットアプリ「ペコッター」

ペコッタ―
出典:http://kkino.hatenablog.com/entry/2015/03/05/215108

ちなみに、飲食店をオススメするチャットコンシェルジュ的な存在としては「ペコッター」というアプリがあります。

「女子会にピッタリなオシャレな個室があるお店ってどこだろう?」
「こだわりのお肉が食べられるお店が知りたい!」
「この近くでオススメのお店ある?」

などのチャットをいれると、グルメに詳しいユーザーがあなたの住んでいる場所や行きたい場所の近くのおすすめのグルメスポットが聞けるアプリです。たくさんあるグルメサイトを自分一人で見ているだけでは探しきれないという場合にも、お店をすぐに決める事ができるので便利です。

グルメサイトの評判だけではお店の雰囲気がなかなかわかりづらいときや、地元の知る人ぞ知るお店、グルメな人しか知らないようなお店を見つけたいときにも使えそうです。

レスポンスの速さにも定評があり、料理のジャンルや飲食店の利用目的、エリアの指定までできるため、グルメサイトやグルメアプリの一歩先を行く存在として注目されています。

このような、グルメサイトやグルメアプリなどの従来からあったサービスにリアルタイムなコミュニケーション要素が加わった、スマートフォンならではのサービスは、今後もますます広がっていくと予想されます。

広がる「オンライン接客」まとめ

スマートフォンが生活の一部となり、ラインなどで常にオンラインのコンタクトに慣れているという消費者が多い今、店頭でしっかりとスタッフの人がついて丁寧な接客をされるよりも、サイレント接客で必要な時にだけ聞きたいという意見も多いです。

対面で顔を見ながら会話をするのもそれはそれで安心感がありますし、店員の方とちょっとした世間話をするのも楽しいものですが、時間や場所を選ばず、必要な事だけを聞きたいという消費者は意外と多く、リアルタイムで聞きたい事に答えてもらえる「オンライン接客」という手法は今後も需要が高まりそうです。店頭でのアイドリングタイムなどを、もっとお客様とコミュニケーションを取る有効な時間に変えられないかとお悩みの方は、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか?