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インバウンド

インバウンドとは、直訳すると「内向きに入ってくること」であるが、一般的には旅行・観光業界を中心に、「外国人が訪日して観光すること」と訳される。 外国人観光客は5年前の2015年には1,900万人だったのが昨年2019年には3,100万人を超えて大幅に伸びている。 インバウンドには政府も力を入れていて、2020年には東京オリンピックパラリンピックとの相乗効果で4,000万人を狙う(新型コロナ感染症の拡大で世界的に移動制限がかかったが)。しかし、世界の人々の中には”日本に行きたくて仕方ない人”もいるはずで、ワクチン・治療薬が開発されれば、国境を越えた往来の規制が解け、徐々に外国人旅行客が戻ってくると思われるので、旅行・飲食業界はコロナ禍で大変な時期ではあるが、インバウンド回復に向けて準備の時期でもある。 日本は世界の人々から見て、とても人気の高い国である。近隣では、中国人が多く来て、たくさんの製品を購入してくれる、いわゆる「爆買い」もあったりする。一方で、韓国人の旅行客は減少傾向にあり、これは日本・韓国間の情勢に頼るところである。欧米方面では、人気はあるものの、日本は地理的に遠いため、遠くても、高い旅費を出してでも日本に行きたい人が訪れてくれる。こういった人たちは日本の観光地よりも、東京や大阪など都市部ではない、京都とかもっと田舎のゆったりとした昔ながらの日本を体験したい、そんなコアな人々が多いようである。インバウンドは大都市、観光地だけではなく、全国各地にチャンスはあるのである。 外国人が日本に来ると、まず困るのが言葉である。世界の共通語である英語を話せる日本人は少なく、ましてやその他の国の言葉だと、さらに難しい。最近ではインバウンド旅行客はほぼすべてスマートフォンを持って来ているので、多言語対応のアプリを作成しておけばスムーズに対応できる。支払い機能もクレカ、電子マネー決済を組み込んでおけば外国人旅行客に喜ばれる。 スマートフォンを使いやすいようにWi-Fi環境を整える。地域ぐるみの場合には、周辺地図、クーポン券は英語、中国語も用意する。喜ばれそうな体験コーナーを充実させる、など、インバウンド回復に向けて、外国人旅行客獲得のための準備を始めてはいかがか。