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カスタマーエンゲージメント

カスタマーエンゲージメントとは「顧客との長期的なつながり」を意味する言葉。
カスタマーとついていることから顧客の確保と言う意味にも取れるが、大きく分けて2つの意味を持つ。

①顧客と長期的な関係を築く
1つ目はその名前の通り、顧客を維持しつつ拡大していくことを指す。しかし、近年のサービスのままでは難しく、差別化などが必要。
つまり、丁寧なサポート以外にも顧客一人ひとりに合ったニーズに対応すること、さらにそこから適切なオファーへ繋げるなど、ハイレベルな対応にしていく。
あらかじめ集めた情報から予測を分析し、企業の収益になるよう、顧客を獲得しなければならない。

②従業員の満足度向上の支援
ITが発達し、従業員たちの間でもデジタルデバイド(情報格差)が起こっている。そのため、IT分野が得意でない人にはe-learning等を通じてデジタル化社会に適応できる人材を育てなければならない。デジタルデバイドは、国際的な問題になっており、店舗経営者であれば、人材のIT能力の把握は必須である。

この2つを向上させることでカスタマーエンゲージメントが最適になるとされている。
運用例として、従業員を訓練するためMicrosoft社は社員をIT専門学校に通学させている。学費も交通費も負担し、通学した日数だけ給料も出るというシステムである。
三菱系の企業でも、見込みのある社員は入社後から同じように専門学校に通学させるなど近年はそのような形態が増えている。
(東京証券取引所では、入社後3年間外国に留学させ社員を訓練する方法も存在した)

つまり、①と②の連携によってカスタマーエンゲージメントが成立するのである。社員との絆を作りながらITなどの能力を向上させることで、質の良いサービスにつながり、顧客に最適なサービスを提供することができる。結果、顧客が満足し、その企業と長期的な関係を強化することに結びついていくと言う方法である。