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クロスチャネル

クロスチャネルとはマーケティング業界における4つのチャネル戦略のうちの1つで、店舗など小売業者と消費者との接点が複数あるチャネル戦略の事を言う。チャネルには実店舗のほか、Webサイトや電話などがあるが、各チャネル間で蓄積されたデータはリンクしており、例えばWebサイトで購入したものが実店舗で受け取れたりする。顧客の情報がオンライン(Webサイト)とオフライン(実店舗)の間でやり取りできるため、クロスチャネルの手法が多く使われるようになり、今やマーケティングの基本である。 複数のチャネルを持つマーケティングにマルチチャネルがあるが、マルチチャネルは各チャネル間で顧客データの連携が無く、それぞれのチャネル単体でデータが扱われている。そのため、商品の引き当てデータが他のチャネルに反映されないなど、問題点があった。このような問題点を解消するために生まれたのが、クロスチャネルである。クロスチャネルにより、各チャネル独自に商品を見るのではなく、商品を包括的に表現できるようになり、Web広告、Eメールやダイレクトメール、コールセンターなど、あらゆるチャネル間で統一されたメッセージを配信することができ、顧客に対してブレのないアプローチができるようになる。 店舗経営、ブランド運営でクロスチャネルを活用すると、広告などの顧客への到達率を上げることができる。特に携帯電話番号に向けてショートメッセージを送ることができるSMSは有効であり、欧米などでは一般的な手段となっている。SMSで広告メールを送る場合、いきなり広告メールを送るのではなく、メッセージを送る旨の案内メールを送るなどの配慮も必要である。 このように、クロスチャネルでは複数のチャネルから顧客管理を一元化したり、データ管理の効率化が図れる。