店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

アンバサダーマーケティング

アンバサダーマーケティングとは自社の商品・サービスに対し、非常に高い関心を持ってくれているコアな顧客に、その商品・サービスのファンとして自発的・積極的に商品・サービスをPRしてもらうマーケティング手法である。 アンバサダーには商品・サービスを愛用し、ファンとなってくれる人を選び、SNSなどで情報を発信したりしてもらう(口コミ)。企業から依頼したとはいえ、一個人の情報なので信ぴょう性が高く、しかもユーザー視線での情報であり、企業が宣伝する内容とは一味違った、きめ細かいPRが期待できる。さらに、その口コミを見たユーザーが口コミの内容を基に使用して、共感を得、広がっていきアンバサダーが増える、といった自然に広がることを目的としている。 店舗経営、ブランド運営でアンバサダーマーケティングを導入するには、商品・サービスの選定が重要である。薄利多売の主力商品よりも、機能的で付加価値が高く、高価な商品の方が向いている。商品の価値は非常に高いが、広告など限られたリソースではその一部しか紹介できない。そういった場合、その商品を熟知したファンの層からアンバサダーを選び、広告塔になってもらい、消費者視線での口コミをPRしてもらうわけである。 日本国内でアンバサダーマーケティングを取り入れている企業は多くあるが、ネスレが展開しているネスカフェアンバサダーはあまりにも有名であり、良い事例である。その他、EPSONが自社の「Smart Canvas」のPRにアンバサダーマーケティングを導入し、同商品のアンバサダー募集ではSNSで大きな反響を得ている。 このように、アンバサダーマーケティングを展開することは、アンバサダーに消費者視線で商品をPRしてもらい、それに共感するファンを増やし、結果的に、自社のファンをより多く獲得できる手法である。