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注目のキュレーションサイト(まとめサイト)ってどんなもの?

マーケティング
  • hatena

FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアに触れているとよく見かけるキュレーションサイト。一般的に「まとめサイト」と呼ばれることもあるこのキュレーションサイトは、「一体どのようなものなのか?」「キュレーションサイトを活用した広告とは?」などについて取り上げてみます。

キュレーションサイトとは?

キュレーションサイト

「インターネット上の情報を収集しまとめること。または収集した情報を分類し、つなぎ合わせて新しい価値を持たせて共有すること」をキュレーションと言います。関連サイトのURLをまとめたリンク集もキュレーションの一つであり、そのようなサイトは「キュレーションサイト」と言われています。代表的なキュレーションサイトには、Twitterのつぶやきをまとめる「Togetter」や、検索サービス「NAVER」が開始した「NAVERまとめ」(2020年9月30日でサービスを終了)などがあります。
2013年ころから各社が挙ってキュレーションサイトを立ち上げ、旅行関係からファッション、グルメなど様々なテーマのキュレーションサイトが多数存在しており注目されています。

キュレーションサイトの注目度

オンラインリサーチサービス「アイリサーチ」を運営するネオマーケティングの、10-30代の女性に対しての「キュレーションサイト」に関する調査の結果によると以下の様のような実態がわかりました。

「6割近くが2-3日に1回以上アクセスしている」
キュレーションサイトを閲覧している全国の10-30代の女性400人に、閲覧頻度を尋ねたところ、「2-3日に1回程度」(39.0%)との回答が最も多く、「毎日」(28.5%)と合わせると6割近くが2-3日に1回以上キュレーションサイトを閲覧しています。2-3日に1回以上閲覧する割合を年代別で比較すると、10-20代が73.0%、30代が62.0%と、若い年代ほどキュレーションサイトをみる頻度が高いようです。

キュレーションサイト 利用頻度出典:women nikkei online 注目のキュレーションサイト、女子の利用実態は?

人気のキュレーションサイト

普段よく利用しているキュレーションサイトは、総合的な情報をまとめている「Naver まとめ」(81.3%)が圧倒的に多く、以下、女性のライフスタイルやファッションなどの情報をまとめている「MERY」(27.8%)、キレイな女性を応援する「Beauty まとめ」(20.3%)、東京暮らしに役立つ情報を発信している「Antenna」(16.0%)と続いています。

よく見るキュレーションサイト出典:women nikkei online 注目のキュレーションサイト、女子の利用実態は?

問題点

これら以外にも、キュレーションサイトは多数存在していますが、以下のような問題点も指摘されています。

著作権違反

他のサイトコピペや画像の無断転載などの問題です。中には裁判に発展するケースもあるようです。

不正確な情報

特に「医療、金融、不動産」関係のキュレーションサイトにおいては、不正確な情報により読者が損害を被る可能性が考えられます。このような問題で、大手キュレーションメディアが一斉閉鎖に追い込まれた時期もありました。

偏った情報

ライターの個人的な意見や偏った視点でキュレーションされたコンテンツも存在するようです。これらの問題は、ネット全体の問題とも言えますが、なるべく複数のサイトを比較するなど、信用できるサイトを見極めながら、知りたい情報がコンパクトにまとまっている便利なキュレーションサイトを利用できればいいですね。

キュレーションサイト事例

Naverまとめ

NAVERまとめ出典:Core Marketing Blog キュレーションサイトのアクセス数と 記事の投稿数を調査

今や超大手Webメディアまでに成ったNaverまとめは、日本国内に於けるキュレーションサイトの流行キッカケを作ったメディアでもあります。検索エンジンで様々なキーワードで検索しても、必ずNaverまとめが表示されるほど多種多様のトピックに関するコンテンツが膨大に存在するキュレーションサイトです。

月間約4000万近い訪問数を獲得しており、これは日本有数の超大手サイトニコニコ動画の7800万訪問数や、Yahoo!知恵袋の6900万に近づく勢いです。
※Naverまとめは、2020年9月30日でサービスを終了しています。

MERY

MERY出典:Core Marketing Blog キュレーションサイトのアクセス数と 記事の投稿数を調査

MERYは、女性向けのまとめキュレーションサイトです。その知名度は高く、様々なWebサイトやソーシャルメディア上で共有されている所を見かけるほどです。2013年4月公開と比較的最近出来たWebサイトながら、現在の月間ユーザーは1200万人と国内でも有数の大規模サイトに成長し、ビジネスに於けるその存在感を高めています。

Antenna

Antenna出典:Liginc 情報を効率よく手に入れよう!キュレーションサイトをまとめてみた!

「App Store Best of 2013 今年のベスト」を受賞したニュースキュレーションサービスAntenna。180以上の提携メディアから厳選された約600もの記事が毎日配信されています。写真がメインビジュアルになっており、とてもオシャレです。その他にも、グルメやショッピング、医療など様々な情報のキュレーションサイトがあります。

キュレーションサイトの集客力を活かした展開

今や、キュレーションサイトの広告力はサイト上の「バナー」「記事広告」のみにとどまらず、サイトのブランド力を活かした「キュレーションサイト公認のオススメ商品!」といった商品とのタイアップ展開をするまでに高まっています。

MERY×オーラ2の020コラボ企画

MERY Ora2出典:PRtimes 「MERY」初のO2O施策となる、店頭販促ツールメニューの販売を開始

例えば、MERYはサンスター株式会社が展開するOra2(オーラツー)ブランドとのコラボ企画を実施しました。

2015年1月より新商品の認知拡大を目的として、商品・使用シーン訴求や人気読者モデルによる座談会など、MERY内にて様々な施策を実施し、5月からは記事内のクリエイティブと連動した店頭POPや「MERYオススメ」文言の商品シールを店頭にて展開することで、MERYのサイト上の認知を活かした、店頭での購買促進をおこないました。キュレーションサイトの広告と言えば、従来、集客力の高いキュレーションサイトを利用したサイト上の広告やコンテンツ(記事)タイアップがありました。

しかし、キュレーションサイトの認知度やブランド力が高まっている現在においては、そのブランド力を活かしたサイト内での展開にとどまらず、より多くの消費者へアプローチし、購買促進を図るため、記事タイアップメニューと連動した、店頭販促も出来るようになってきているのです。

キュレーションサイトを活用しよう

インターネットを利用した情報収集のスタイルは、スマートフォンやタブレット型端末の普及によって、「部屋でじっくり」から「行動の合間に」、つまり「暇」から「隙間時間に」というようにスピーディーなものに変化しています。
それによって、情報収集は短時間で自らの欲しい情報だけ=キュレーションサイトでいかに効率よく、そして確かな情報を手に入れたいと思う人が多くなってきました。便利で信頼できるキュレーションサイトが多くの人に求められています。
集客のためにネットを利用したプロモーションを考える際には、キュレーションサイトの記事と連動した広告や、記事提供またそのブランド力を活かしたコラボ店頭販促施策などを考えてみるのも良いのではないでしょうか?