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10~20代女性のファッションチェックはアプリから

マーケティング
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ジャストシステムが2015年8月に15~49歳の女性552名に『ファッション情報の収集方法に関するアンケート』を行った結果、10~20代の3人に1人はアプリの情報を参考にしていることがわかりました。主なファッション系アプリをご紹介しつつ、その人気の理由に迫ります。

10~20代女性の3人に1人はファッション系アプリでコーディネートをチェック

写真投稿アプリ「Instagram」を、「ファッションに関する情報源」として利用する女性は多いです。その他にもファッションコーディネートアプリ(後ほど主要なアプリをご紹介)やフリマアプリなどが登場し、以前は雑誌やWebサイトが担っていた役割を、代わってスマホアプリが任されることが多くなってきています。先ず「Instagram」利用者の声から、その人気の理由を紐解いていきましょう。

ファッションの参考出典:10~20代女性の3人に1人はアプリでコーディネートを盗む

「Instagram」をファッション情報を得るために活用している女性にその理由を聞いたところ、「好きな芸能人・モデルから、投稿されているから」(45.5%)、「オシャレな人が多いから」(39.4%)、「好きなブランドから、投稿されているから」(36.4%)が上位となりました。憧れの人やブランドがより身近に感じられ、またファッションの流行と共に次々と情報が更新される点が、人気の理由でしょうか。

アカウント数出典:10~20代女性の3人に1人はアプリでコーディネートを盗む

また、利用者がフォローしているアカウント数は、「1個」の人が18.5%、「2個」が14.8%、「3個」が18.5%、「4個」が7.4%、「5個」が3.7%、「6~9個」が0%、「10個以上」は37.0%でした。フォロー数は多いか少ないかで二極化しているようです。

ファッションコーディネートアプリの人気1位は「WEAR」

次は「ファッションコーディネートアプリ」利用者に、どのアプリを利用しているかを聞いたアンケート結果を見ていきましょう。

人気ファッションアプリ出典:10~20代女性の3人に1人はアプリでコーディネートを盗む

ファッションコーディネートアプリ利用者に、最も多く利用されているのは「WEAR」(60.7%)で、続いて「CoordiSnap」(39.3%)、「iQon」「myクローゼット」「MANT」(いずれも32.1%)という結果でした。

ファッションコーディネートアプリを利用する理由として、「気に入ったものと似たアイテムを探せるから」(64.3%)、「身長や年齢にあったコーディネートが参考になるから」(50.0%)、「好きなモデルやスタイリストなどが投稿しているから」(46.4%)が上位に挙がりました。欲しいアイテムを探せることや、自分に似合いそうなコーディネートを見られることが魅力のようです。

中でも「WEAR」は群を抜いており、「このアイテムどういう風に使うのか知りたい!」というときに、活用することが多いそうです。例えば、「ニット帽」にはどういうコーディネートが合うのか知りたいときは「#ニット帽」で検索すればモデルやオシャレな一般人の「コーディネート」を一覧でき、単独でアイテムを見るよりもワードロープに加えた際のイメージが湧きやすいとのことです。

10~20代の3人に1人はファッション系アプリの情報を参考にしている

ファッションの参考にしているものは、「ファッション雑誌(電子版は除く)」(34.2%)を挙げる人が最も多く、続いて「店舗のスタッフやディスプレイ」(30.6%)、「街中(人やショーウインドウ)」(26.1%)が選ばれました。

ファッションに関するアプリを挙げた人は17.8%で、年代別に見てみると、10代は29.8%、20代は29.5%が利用しているのに対し、30代は15.6%、40代は4.8%にとどまりました。若年層ほど利用率が高く、年代によって大きな差があることが分かりました。

ファッションの参考出典:10~20代女性の3人に1人はアプリでコーディネートを盗む

「街中(人やショーウインドウ)」という回答が26.1%あったことも印象的です。メディアの向こう側でなく、リアルにすれ違うオシャレな人は、より身近に感じ、より参考になるのかもしれません。

そんな身近な一般のオシャレな人から憧れの有名人の貴重な私服コーデまで一覧でき、自分の欲しいアイテムに合わせたコーディネートを提案してくれて、気に入ったらその場でスマホから購入もできる。加えて着回しに関するアドバイスなどのコミュニケーションも可能な、至れり尽くせりのファッション系アプリは、今後も更なる普及を続けそうです。

次のセクションでは、3つの主なファッション系アプリとその特徴をご紹介します。

主なファッション系アプリとその特徴

WEAR

wearWEAR

「WEAR」とは、国内最大手のファッションECモール「ZOZOTOWN」が2013年10月にスタートしたアプリ。実際に買い物に行った際に、店舗で気になった商品に付いているバーコードを読み取ることで、その場で商品情報やコーディネート画像を見ることができ、そのブランドのECショップやZOZOTOWNでも買うことができます。

Coordisnap

coordisnapCoordisnap

Coordisnapの特徴はファッションコーディネートのSNSであることです。気軽に投稿でき、イイネと同じようなLIKEやWatch、コメント欄などがあるのでコミュニケーションを気軽にとることができます。見る側は可愛い写真の撮り方、コラージュまで参考にできます。

また、「コミュニティ」という自分の洋服の悩みなどを質問できるコーナーもあります。このアイテムはどのようなものを合わせれば良いですか?などの相談に対し、いろいろな人からのアドバイスをもらうことができるので自分のファッションセンスも磨くことが可能です。

IQON

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このアプリは自分の持っていない服でもコーディネートが出来るので、自分もスタイリストになった気分になることができます。投稿されたコーディネートは全体を見ることができるので、自分のファッションの参考にもできます。また、アイテムのブランドなどが明確になっていて、気に入ったアイテムがあればそのままECショップに移動することが可能です。

他のアプリにはない機能は、コーディネートコンテストに応募できることです。優秀賞にはそのコンテストで使われたアイテムが授与されるなどのお楽しみ要素もあります。

ファッション系アプリ人気の理由

上記以外にも、さまざまなファッション系アプリがあります。ファッション系アプリが、若い女性に人気の理由としては、

  • 雑誌と異なり無料で情報を得られる
  • 情報の収集に加えて「プラスαで知りたい事(手持ちのアイテムとの組み合わせなど)」を検索(相談)できる
  • ファッションというキーワードからSNS内でのコミュニケーションや広がりを作れる
  • 良いと思ったファッションをECショップでそのまま買える
  • ことが挙げられます。

    スマホアプリ特有の「即時性」と「共感・拡散」をしやすい点が、若い女性の間で受け入れられているのが見てとれます。ファッション以外の情報収集に関しても、「スマホアプリからの情報収集」が増えてくることが予想されます。ユーザーの動向やニーズに合わせて、スマホアプリ上での情報配信を検討してみてはいかがでしょうか?