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POS

POSとはPoint Of Saleの略で、直訳すれば「販売時点」であり、POSシステムのことを「販売時点における情報管理システム」という意味になる。
従来の手打ちのレジは従業員が手で商品の値段を1つ1つ打ち込んでいたために、処理に時間がかかりレジの前に顧客を長く待たせるという欠点があった。またレジ打ちのスタッフの人件費もかさむうえに、打ち間違いがあると経理などにも余計なコストがかかるという弊害もあった。さらに手打ちのレジの場合、単に売上金額の情報しか得られない。
POSレジを導入することによって、レジはバーコードをスキャナーで読み取るだけなのでとてもスピーディーに行われ、金額の間違いが生じるリスクも解消された。最近では顧客が自分でバーコードをスキャナにかざして支払いまで済ますセルフレジや、タブレット端末にアプリをインストールして、タブレットで商品を視認するだけで決済する手法も広まっている。
それ以上に大きいのが、単に売上金額だけではなく、「いつ、どのような顧客が、どのような商品を」などといった広範囲なデータを瞬時に得られることができるようになった点だ。これにより在庫管理がとてもスムーズに行われるようになったほか、経営戦略、ブランド運営が格段に効率的に行えるようになってきた。複数の店舗を展開している企業では、どの店舗でどのような商品やブランドが売れているかを把握することにより、店舗間での在庫や販売戦略を容易にすすめることができるのも大きなメリットである。