店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

NFC

ニア・フィールド・コミニケーションの略で近距離無線通信という意味を持つ。スマートフォンの端末やカードにICチップが組み込まれており、決済を行うときにかざすだけで決済することができる技術のこと。
顧客が一瞬で支払いを済ませることができるため、少しずつであるが普及してきている。しかし、海外に比べると日本の普及率は依然として低く、ネックとなるのは店側の導入手数料だとされている。
NFCはキャッシュレス決済だけではなく、パスワードを入力せずに他の機器ともペアリングできるのも特徴。そして3つの規格が存在する。

①タイプA
NTTのICテレホンカードなどに使用されているもので、比較的安価で導入することができる。ただしセキュリティの面で少し弱い。

②タイプB
チップの中にCPUが内蔵されている高度なもの。そのため高速処理ができ、セキュリティも高い。主にパスポートや運転免許証、マイナンバーカード等、機密性の求められる行政関係のものに使われることが多い。

③タイプF
日本で1番使われているのはこのタイプ。交通系ICカードでお馴染みのSuicaやPASMOが代表的である。反応速度やセキュリティで比較的優れており、Edyやpay系統で広がっている。FeliCaはソニーが開発したICチップである。

店舗やブランドショップを経営する際にNFCを取り入れることには大きなメリットがある。最近はインバウンドの影響も強く、外国人観光客が多い。特に近隣の諸外国から来訪する観光客が多く、その国のほとんどはNFCでキャッシュレス決済が進んでいる国である。そのため、キャッシュレスが主体になりつつある価値観に合わせてスムーズに購入してもらうことができる。
さらに、従来のクレジットカード決済では決済手数料が比較的高くついた。しかしNFCは導入費用も決済手数料も約半分に抑えられると言うメリットもある。
店舗経営者側から見ると売り上げも大事な要素だ。その点に関してもNFCを導入したスマートフォン決済の場合、売り上げが翌日入金される設定をすることも可能。
レジの混雑の解消、NFC対応店舗として集客もしやすい。インターネットの調査によると3人に1人がスマホ決済を活用しており、年代としては40代がされたとされた。40代はファミリー層が多い、また独身でも比較的質の良いものを求める傾向がある。NFCはそうしたミドルユーザに対しても利用頻度を増やしてもらえることが期待できる。