店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

カスタマーサティスファクション

カスタマーサティスファクションとは、CX (顧客の感情的満足)とは反対に、顧客が商品に対して機能性に満足していることを指す。
顧客は、その商品を感情的に見るわけではなく、スペックが高いか低いか、価格が妥当か、商品に対する情報が正確な記載か、など多角的に評価して合理性を判断する。
実店舗やネットショップを経営していく上で、この違いが将来的に大きな利潤差を生み出す可能性がある。

よって商品のアンケートなどを行い、満足と答えた顧客は「何を基準に判断したのか」を見極めなければならない。
アメリカの調査会社によれば、CX寄りに満足と答えた顧客はリピート率も高く、企業にとって重要顧客となり得ることがわかった。しかし、動機がサティスファクション(CS)ならば、商品に対して愛着がないため、良い商品が出るとすぐにそちらへ移る傾向があった。
CSを第一にしなければ、経営は成り立たないため、CRMなどを活用し、常に全体を見る必要がある。
またCSを高めるためには、原則として「従業員が満足していなければならない」という法則も存在する。
例えばカスタマーセンターの対応が雑だったり、店員の愛想が悪かったりなどすれば、客離れが起こり、店の基盤が揺らいでいると言ってもいい。特にブランド経営などは、すぐに口コミで広まってしまうため注意が必要である。
このことから、CSを成功させるためには、良い製品を作りながらも従業員の満足度も確保するバランスが求められる。

多くの会社で見られるのが、従業員たちは内部思考(固定思考)に陥りやすいことである。ところが、顧客の思考は年々変化していく。
そのため、経営者は変化しにくい、内部の変化をも同時に変えていかなければならない。このバランスがカスタマーサティスファクションにとって重要な課題と言える。
経営者のぶつかる問題として代表的なものであるが、その解決策としては従業員が変化に柔軟に対応できるようにしていくことである。店舗として成立させるための表面的には出ない裏の問題ともされている。