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顧客属性

顧客属性とは、顧客が持つ情報やデータのことで、具体的には性別、生年月日や住所、趣味嗜好などである。顧客属性は静的属性と動的属性に大別でき、性別や生年月日など、生涯変わらないものを静的属性、住所、趣味嗜好など、変化する可能性のあるものを動的属性としている。また、例えば保険の営業などの場合、個人の情報と同様に世帯収入や家族構成など、世帯の情報も重要であり、顧客個人を取り巻く情報も含まれることがある。 店舗経営上の顧客属性の利用法として、「商品(サービス)がどのような客層に好まれているのか」という方面からマーケット分析をすることで自社独自のマーケティングデータを得ることができ、宣伝広告の出し方や新商品の開発をするときの検討の材料とすることができる。 ブランド運営に顧客属性を利用する際は、企業の業種、商品の種類などにより適切な分析方法を選択する必要がある。 顧客属性を分析する方法は多くあるが、一般的で効果の高いのは、以下の3つである。 1.クラスター分析 … 共通属性をグループ化して分析する方法。 2.デシル分析 … 顧客が購入した金額を焦点にした分析方法。 3.RFM分析 … 「Recency(最新購買日)」「Frequency(購買頻度)」「Monetary(累計購買金額)」の三つを軸にした分析方法。 それぞれの分析方法について詳しくは解説しないが、目的に合った分析方法を選択し、適切なデータを用意し、うまく活用していけば顧客属性を活かした施策が見えてくる。 なお、顧客属性を分析する際の手法は店舗経営の上でも有効である。また、顧客属性を収集するにあたり、項目を増やすほどに顧客の手間が増えるため、回収できる個人のデータ数は減少してしまう。必要最低限の項目にするとともに、スマホアプリを活用するなど、データ収集時の工数削減などの配慮も必要である。