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顧客属性を分析する方法を紹介!注意点と活用方法を解説

顧客属性 分析

 

近年では、顧客情報を収集し、顧客属性や顧客の購買行動などを分析して、マーケティング施策に生かすことの重要性が強調されるようになりました。

 

本記事では収集した顧客情報を利用し分析を行う方法と、顧客分析における注意点を紹介します。

顧客属性の分析とは?

顧客属性 分析

 

顧客属性とは、店舗を利用する顧客が持っている情報のこと。具体的には、顧客の個人情報や、趣味や価値観などの情報です。

 

顧客属性は、さらに「静的属性」と「動的属性」の2つに分けることができます。静的属性は、誕生日や生まれた場所などの一生変わらない情報です。一方、動的属性は仕事や住所、趣味など、今後変化する場合がある情報のこと。


顧客属性の一般的な収集方法は、会員登録やアンケートなどが多いです。
顧客属性が判明すると、顧客の理解につながるので、顧客に合ったより良い物やサービスの提供ができるようになります。


顧客属性を活用するには、まず顧客属性の収集が必要です。これは、会員登録やアンケートを使ったり、スマホなどでも会員登録などで収集が可能。

顧客属性分析で大事なのは、分析の精度です。そのため、さまざまな分析方法があります。

 

最後に、顧客属性を分析し、施策につなげます。施策の結果に応じて、改善点や状況の確認を行うことが何よりも重要です。PDCAサイクルが業務を効率化するために大事な手法であるように、実行して終わりではありません。施策の効果をしっかり検討し、より深掘りすることで判断が意味のあるものとなります。

顧客属性分析(顧客をグループ分けして分析)

顧客属性分析 グループ分け

クラスター分析

顧客属性の分析に利用されることが多いのがクラスター分析。

クラスター分析は様々な性質を持つものが混ざり合っている集団の中から互いに似たものを集めてグループ(クラスター)化する手法です。顧客分析におけるクラスター分析では、顧客をいくつかの顧客グループに分けます。

 

なおクラスター分析には階層クラスター分析と非階層クラスター分析があります。階層クラスター分析では各顧客がクラスターに分類される過程をデンドログラム(樹形図)の形で見ることが可能です。そのためどのクラスターがどのクラスターにより近いのかを把握できます。

 

一方で非階層クラスター分析では階層クラスターのようなデンドログラムは得られません。また予め全ての顧客をいくつの顧客に分類するかを決める必要があるため、分析結果の細かさではクラスター分析に劣ります。しかし分析する顧客が大量でも安定した分析が可能です。

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析は顧客の中から年齢・性別・家族構成・価値観・ライフスタイル・趣味趣向・地域・都市などの要素でグループの類似性を見つけ出し、指標・項目として分類・分析する手法を指します。

 

顧客セグメンテーション分析ではその要素に基づいて顧客をグループ分けした際に、どの要素が最もそれぞれのグループの違いを特徴付けるのか、もしくは「顧客分析によって何が知りたいのか」に基づいて指標を決定しましょう。

 

そして実際に顧客をセグメントし、分析を行い結果を見直し検証するというPDCAサイクルを繰り返すのが重要です。

顧客属性分析(顧客を購入金額や指標で分析)

デシル分析

デシル分析は顧客が購買した金額に関して分析するのに有効な手法です。顧客の購買金額を高い順に10等分し、そこから各比率などの情報を得ます。

デシル分析によりどのグループが自社の売上に対してどれだけ貢献しているのかを把握し、貢献度の高い優良顧客を知ることが可能です。

 

たとえば1,000人の顧客がいたら、100人ずつグールプ分けし、グループごとの購入金額を計算します。グループ化した後は、グループの売上に応じて、売上が高いグループは顧客維持に主眼を置いた施策を行い、売上が低いグループは顧客単価の上昇に主眼を置いた施策を行うといった対策が可能です。

RFM分析

デシル分析は優良顧客の把握に役立ちますが、金額を単純に比較しているため、「過去に一度だけ高額商品を購入した顧客」と「単価は低くとも定期的に商品を購入している顧客」が同じグループに分類されることがあります。

しかしマーケティングにおいて重要なのは、後者でしょう。デシル分析は必ずしも正しいとはいえません。

 

そこでより正確に分析するために利用されるのがRFM分析です。RFM分析では「Monetary(購入金額)」と「Recency(最新購買日)」「Frequency(頻度)」の3つの指標で顧客を並べ替え、グループ化します。

RFM分析では顧客はそれぞれ次のように解釈されるのが一般的です。

 

  • R・F・Mが全て高い:会社に大きく貢献してくれる客(優良顧客)
  • R・Mは高いが、Fは低い:新規の優良顧客(新規優良顧客)
  • R・F・Mが安定的に高い:安定的に貢献してくれる顧客(安定顧客)
  • Rは高いがF・Mは低い:将来の収益に貢献する可能性が高い顧客(新規顧客)
  • R・Mは低くないが、Fが低い:離反しつつある新規顧客(新規離反顧客)
  • M・Fは高いが、Rは高くない:離反しつつある顧客
  • M・Fは低くないが、Rが低い:他社に奪われている可能性が高い顧客(離反顧客)
  • RFMすべてが低い:切り捨て対象の顧客(非優良顧客)

RFM分析 顧客チャート

 

なおデシル分析のように自動的にグループ化されることはないため、RFM分析の結果に基づいて、顧客のグループ分け(ラング付け)を行う必要があります。ランクをどこで区切るかは重要な問題で、業種や業界、商品や分析を行う時期や用いるデータの期間などによって、慎重に検討する必要があります。

CTB分析

CTB分析とはCategory(カテゴリ)やTaste(テイスト)、Brand(ブランド)の3つの指標で顧客を分析し、顧客がどんな商品を購入するか予測する手法です。効果の高い購買予測手法の1つとして知られています。

 

カテゴリはレディース・メンズ・子供・生活などの大分類、ファッション・アンダーウェア・インテリア・キッチンなどの中分類やさらに細分化した小分類、テイストは色・模様・形・風合い、ブランドにはキャラクターなどを含めます。

 

CTB分析を行うことで、これらの要素で顧客をいくつかのクラスターに分類し、それぞれのクラスターがどのような顧客属性を持つのかを推定可能です。その推定に基づいて、あるクラスターはどのカテゴリやテイスト、ブランドの商品を買い、どの商品は買わないのかを把握できます。その結果、戦略的にパーソナライズドされたマーケティングが展開可能になります。

顧客属性分析における注意点

顧客属性分析 注意点

 

顧客分析において大事なのが「顧客分析によって、何が知りたいのか」を明らかにして分析を行うことです。収集した顧客情報で闇雲に顧客分析をしたのでは、効果的なマーケティングを展開できません。


例えば、なぜ売れているのか、どうして売れないのかといった一歩踏み込んだ現状を把握するということです。顧客の購買活動を具体的な数値として確認することで、売れる理由と売れない理由について深掘りすることができます。

 

また、マーケティング施策の評価も行える重要なものであることを覚えておきましょう。マーケティング施策の主な目的は、既存顧客の囲い込みと新規顧客の開拓です。

 

もしくは、施策を適切に評価することでより効果の高い施策だけに集中することができれば、費用の無駄を省くことも可能です。同時に顧客のニーズを的確に捉えることもでき、顧客離れを防ぐことにも役立てることができます。

 

またどのような顧客分析が必要なのかを把握したうえで、必要な情報を収集する必要があります。ICTの進化により広範な情報を収集可能になりました。既に手元にある顧客情報の有効活用も重要ですが、顧客情報の収集のためにICTの導入を検討するのもよいでしょう。

顧客属性を分析する方法を紹介!注意点と活用方法を解説まとめ

本記事では顧客分析の手法について紹介してきました。
顧客分析を行うことで、対象顧客やアプローチ方法を明らかにすることもできるため、経営者とっては大事な分析だと言えます。


分析を行うことで、顧客の購買活動やニーズを理解でき、顧客の気持ちもわかってきます。それにより、顧客に寄り添うことができ顧客の満足度を高めることで、売上げ拡大につながります。顧客分析をすることで、売上の改善に必要な施策の実施が可能になります。

 

しかし顧客分析後に施策を実施して満足してはいけません。実施した施策が有効であるかは、顧客の購入後の継続性まで見なければわからないからです。CRMによるデータ間の掛け合わせを行い施策の効果を測定し、検証を行いましょう。

 

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