インターネット上の広告には、「バナー広告」、検索結果に基づく「リスティング広告」など、さまざまな種類があります。その中で、今注目されている広告に「インフィード広告」があります。インフィード広告の基礎知識から実際の活用事例まで幅広くご紹介しますので、ぜひ集客にお役立てください!
今、そのメリットが注目されるインフィード広告とは?
インフィード広告とは、Webサイトやアプリ(画面の上から下に読み進めていくデザイン)のコンテンツとコンテンツの間に表示される体裁の広告のことです。FacebookやtwitterなどのSNSや、ニュースアプリなどでよく利用されています。
2015年5月20日(水)より、スマートフォン版「Yahoo! JAPAN」、Yahoo! JAPANアプリのトップページがタイムライン型にリニューアルされました。これに伴い、Yahoo!プロモーション広告のYDNの広告フォーマットである「インフィード広告」の提供が開始されました。
出典:公式ラーニングポータル
こうした時代の変化に合わせて、スマートデバイスユーザー向けに進化した広告の形態であり、今そのメリットが注目されています。トップページのニュースの目次の中に記事のように広告を溶け込ませることで、ユーザーにストレスを与えずに誘導するという目論みがあります。料金形態がクリック課金型で、広告掲載にかけるコストが少額で済むという点もメリットの一つです。
インフィード広告は、すでにスマホ広告の中では主流になりつつあり、スマホ時代のWeb広告において攻略は必須の手法とも言われ見逃せない存在になっています。
インフィード広告のメリットと目的
通常のバナー広告は、サイドメニューやページのヘッダーなど、Webサイトのメインのコンテンツの外に配置されることが多いですが、インフィード広告の場合、ユーザーが最も目線を集めるメインコンテンツの間に広告を配置するので、視認性(Impに対する広告認知率)が高くなります。この点がインフィード広告の最大の特徴です。
インフィード広告では、掲載メディアのメインコンテンツ内に広告を配置する(具体的には、表示されるコンテンツとコンテンツの間に表示されます)ので、もともと興味関心を持って画面内を見ているユーザーの目に届きやすくなります。
例えばディスプレイ広告のターゲティング機能を併用し、特に興味関心の高いターゲットに絞った宣伝・訴求をすることで、メリット拡大を図る企業もあります。自身の趣味趣向に合う広告を容易にキャッチ出来ることは、ユーザーにとってもメリットであり、企業、ユーザーの双方にメリットのある広告形態と言えます。
フォーマットをニュースサイト内の記事やSNSの投稿のような体裁にすることで「コンテンツを読みに来たユーザーに対しての配慮」「広告色を消すことで、ユーザーの警戒心を下げる」という2つの目的があります。
インフィード広告で新規ユーザー獲得のメリットも
Yahoo! JAPANによると、インフィード広告は記事に広告を溶け込ませて表示するので、インターネットユーザーからの見え方が従来の広告と異なり、今までとらえることができなかった新たなユーザーの獲得に成功しているといいます。広告がクリックされなくなっている昨今、「一見、広告と区別がつかないインフィード広告」はさらに需要が広まりそうです。
出典:公式ラーニングポータル
上記の実績比較表は、「インフィード広告」および「旧トップページのディスプレイ広告」の2015年5月21日~5月27日/ 2015年3月25日~3月31日の2期間のウェブのみ(アプリのデータは含めず)の実績を測ったものです。
従来の手法に比べ、クリック数は2倍以上、中でも今まで取りこぼしてしまっていた、新規ユーザーが大多数を占めている点が印象的です。それに連れてコンバージョン率も飛躍的に伸びており、インターネットユーザー、特にスマートデバイスユーザー向けに、最適化された広告形態と言えます。
コンテンツを閲覧するユーザーの「邪魔をすることなく」「目に留まる」というハードルを乗り越え、反応及びコンバージョン率の増幅まで叶えるインフィード広告は、既出の結果から見ても、メリットの高いことが明らかです。
インフィード広告のデメリット
広告色を消すことで、ユーザーの警戒心を下げるというメリットのあるインフィード広告ですが、ユーザーの目に入りやすいというメリットの反面、「騙された気分になる」というデメリットもあります。
ユーザーがコンテンツと勘違いして広告をクリックしてしまった場合、「記事だと思ったのに広告だった!」となりかねません。実際、ジャストシステムによる印象調査結果では、ネイティブアドをクリックしたことがある448人のうち、77.3%が「騙された気分になる」と回答し、ネイティブアドに対してネガティブな印象を持っていることが明らかになりました。
よってインフィード広告を実施する際も、このようなユーザー心理を理解しておく必要があります。
出典:fast ask
警戒心を持たずにクリックした先で、急に広告要素の多いページが目に飛び込んでくれば、せっかく広告への誘導までを叶えても、「なんだコマーシャルか」と離脱されてしまうケースも予想されます。最悪の場合、宣伝の内容を認識してもらう前に、それは起こり得ます。
ページによってはCPA(客獲得単価/1件の成果獲得にかかるコスト)の悪化にも繋がるため、「自然な構成でコンバージョンへと誘導できているか?」とユーザー目線になり気を配る必要があります。
インフィード広告をより効果的に活用しメリットを拡大しよう
クリックしたユーザーに「何だ広告か、だまされた!」と思わせないためには、「インフィード広告からリンクしたページがいかに良質なコンテンツであるか」が重要になります。ユーザーは広告をクリックするとリンク先ページに着地します。いきなり、リンク先で「広告です。今すぐ購入を!」という表現などがされていると離脱される確率が高くなります。
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インフィード広告を効果的に活用できるか否かは、リンク先のコンテンツのクオリティ(ユーザーにとっていかに自然な誘導を図れているか)にかかっています。例えば記事広告のような形で広告に使用しているキーワードや表現を用いて、違和感無く、求めている情報がきちんとあるページへ誘導してあげると成果につながりやすいです。前述のターゲティング機能との併用で、ユーザーの趣向に合わせた内容を配信するのも一つの手段です。リンク先のコンテンツが魅力的であれば、その時は購入や申し込みなどに至らなくても、いいね!やシェアで拡散されたり、ブックマークで後に購入することもあるかもしれません。
反対に煙たがられてしまうことになれば、企業やブランドの悪いイメージを拡散してしまう事態になり得るので、ユーザーに視認・反応されやすい反面、利用には細心の注意が必要です。
インフィード広告のメリットを活かした事例
出典:デジmag.
エステサロン「Be・Escort」
出典:Be・Escort
エステサロンのBe・Escortは、サービスや料金のみを記載したタイトル・女性モデルのみの画像といった、一見しただけで内容が分かるようなシンプルなデザインを採用。もともとはバナー広告を使い、サービス内容の訴求を行なっていましたが、インフィード広告の活用により1ヶ月でCPA(客獲得単価/1件の成果獲得にかかるコスト)を約50%減らしました。インフィード広告の効果的な活用によって、コスト削減を叶えた事例です。
化粧品ECサイト「ライスフォース」
出典:ライスフォース
ライスフォースでは、インフィード広告に同じ広告が表示され続けないように、さまざまな広告パターンを用意し入れ替えています。その結果、検索での流入数が約1.5倍に伸びました。さまざまな趣向のユーザーに対応する、複数の広告パターンを展開したことで、新しいユーザーの獲得・認知度の向上を叶えた事例です。ユーザー目線になって、興味を惹くアイディアを更新していくことが、成功の鍵と言えそうです。
新古書店「ブックオフ」
出典:ブックオフ
ブックオフは直接の販売強化ではなく、Twitterのフォロワー数を増やすためにインフィード広告を活用しました。その結果1年かかっていた増加数を1ヶ月で達成しました。インフィード広告とSNSの連携によって、フォロワー数の増加、延いては集客の強化を叶えた事例です。
今、そのメリットが注目されるインフィード広告とは? まとめ
スマホ中心時代が進むなかでインフィード広告の枠はどんどん増加していくことが予想されます。さまざまなコンテンツが乗るスマホの小さな画面の中で、自社の広告を溶け込ませ、ユーザーにストレスを与えずにPR〜誘導出来るような仕掛け作りがネット広告戦略の中でますます求められることになると思います。
ちなみに、、、「インフィード広告」のように、ネットでの集客はもちろん重要ですが、リアルに店舗をお持ちの方は、ネットとリアルでのマーケティング手法をミックスさせて、より効果的に集客施策を打っていく必要があります。特にリアルな店舗では、新規顧客の獲得と再来店促進、そしてデータの見える化を実施していくことが特に大切です。
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