コロナウイルスの影響もあり、ECサイトが更に盛り上がりを見せるアパレル業界。店舗の顧客離れや売上ダウンに頭を抱える企業も少なくないでしょう。
ここでは、アパレル業界で顧客の来店促進や売上アップに貢献できる可能性を秘めた、アプリ活用についてご紹介します。
なぜアパレル業界でアプリ導入が必要なの?
まず、アパレル業界においてアプリ導入をする必要がある理由として、以下の3つがあげられます。
ネットでの購買ニーズが上がっているため
スマートフォンの普及とともに、デジタル化が進むことでECサイトの需要は年々高まっています。コロナをきっかけにその流れは勢いを増しており、顧客によっては「実物を見るのは店舗、買うのはネット」というルーティンを持っている場合もあります。
これまでは実店舗運営のみに集中出来ていたが、近年はネットショップとの組み合わせや実店舗のデジタル実装に苦戦している企業も多いのではないでしょうか。
顧客データ活用が重要視されているため
DX化はどの業界でも口々に言われており、アパレル業界もその例外ではありません。
顧客の行動分析や、来店促進のためのアクションを起こせるアプリの存在は多くのアパレル企業にとって重要なものになっています。
紙媒体からデジタル移行するフェーズであるため
実店舗では、紙やプラスチックの会員証・ポイントカードが一昔前の主流でした。ですが紙媒体では顧客の来店頻度等を記録することができず、顧客にとっても無くしやすかったり不便な点があります。もちろん、感染リスクという観点でも、画面をかざしてバーコードを読み取る方が双方安心です。
アパレル業界だけではない課題ではありますが、ECサイトがメジャーになっている今、アプリ導入を始めとしたデジタル活用の必要性はより高まっているといえます。
当てはまったら要検討!アプリ活用をするべきアパレル店舗とは
では、アプリ活用によりメリットを得られるのはどのようなアパレル店なのでしょうか。
リピーターを獲得したい
継続的な売上を作るにあたり、最も重要な柱はリピーターでしょう。新規顧客に向けて特別クーポンを発行したり、休眠顧客に対してセールのお知らせなどを配信することで、リピーターを増やすきっかけを作れます。きちんと見られているか分からないDMに比べて、アプリは印刷費もポスティング代もかからず確実な施策といえるでしょう。
顧客の来店頻度が落ちている
紙媒体(ポイントカードや郵送DM)では、顧客の特性を加味したアプローチは難しいでしょう。アプリを活用することで、その顧客の購買傾向や年代を加味したアプローチができ、発信の仕方を顧客ごとにカスタマイズできます。
コスト削減をしたい
ポイントカードの管理や作成は、現場スタッフが行っていることが殆どですが、アプリの中にポイントシステムを入れれば、スタッフの人件費を他業務に当てることが出来る上、印刷費等も削減できます。また、ポイントカード発行時のミスを防げリスクヘッジにも繋がります。
上記は多くのアパレル店舗において考えられるお悩みなのではないでしょうか。自社の課題を考えたときにこれらに当てはまり、かつアプリ導入をまだしていない場合は検討してみてもいいかもしれません。
アパレル店舗に導入必須!おすすめのアプリ機能
それでは、アパレル店舗が実際にアプリを導入する際には、どのような機能が搭載できるのでしょうか。下記、基本的な実装可能機能をご紹介します。
ポイントカードシステム
会員証としてだけでなく、アプリ内にポイント付与機能があることで、ペーパーレスかつお得という顧客側のメリットがあります。
オンラインショッピング
ウインドウショッピングをした後にネットで買う「ショールーミング」の対策におすすめです。店舗数が少ない場合や削減予定の場合は実装しておきたい機能です。
顧客情報分析
アプリに登録されたデータをもとに、顧客属性や購買行動を見ることで、今売り出すべき商品や購買傾向を分析することができます。
プッシュ通知・お知らせ
イベントやセールなどのお知らせを配信できます。発信しすぎると通知をオフにされてしまうので、バランスを見て適切な配信を行う必要があります。
クーポン発行
特別クーポンやお誕生日クーポン等の発行をし、前述の配信と組み合わせることで来店促進を狙えます。
「アパレル業界ならでは」というよりは、様々な業界のアプリで実装されている機能ではありますが、販促に対してはどれも必須の機能と言えます。特にポイントシステムやプッシュ通知はダイレクトに来店動機に繋がるので、押さえておくのがおすすめです。
アプリ導入時にアパレル店舗で取り組むべきこと
アパレル業界でアプリ導入をする際のチェックポイントと具体的なアプリ機能が分かったところで、アプリを取り入れる際に店舗で取り組んでおきたいポイントをご紹介します。
アプリに関する接客トークや注意点を共有しておく
顧客がアプリを導入する際に、よりスムーズに会員証発行ができるよう、事前レクチャーをしておきましょう。アプリといっても、顧客によっては躊躇する場合もあります。開発側がアプリのメリットをきちんと言語化し現場側に明確に伝えることで、新規顧客のダウンロード率は上がるはずです。
アプリから配信する内容を全員で把握しておく
顧客がアプリの配信をきっかけに来店しても、店員と噛み合わないと不信感につながりかねません。現場側で常に把握できるように情報共有をしておきましょう。
登録時に顧客がつまずくポイントを知っておく
スマートフォンにインストールする際に、環境要因やUIによってはスムーズにできない場合があります。アパレル店舗によってWi-fi環境の差もあるはずなので、実環境でスタッフ自身が試しておくことで時間ロスを避けられるでしょう。
アプリを導入してから慣れるまでは、現場もてんやわんやになる可能性があります。上記をチェックして、スムーズな店舗導入に繋げて下さい。
まとめ:アプリは、アパレル業界で生き抜くための心強い味方
店舗の顧客離れが深刻視されているアパレル業界において、顧客との関係構築をいかにデジタル完結させられるかは大きな課題です。
その中でもアプリ導入は比較的コストを抑えられる上、顧客の趣向を探るヒントにもなり得る心強い味方と言えるでしょう。これを取り入れているか、そうでないかによって今後の風向きは劇的に変わる可能性があります。デジタル化というメリットだけでなく、昨今の世情としても、身体的な接触を避けられるツールとしてスタッフ・顧客ともに安心させられることもアプリの良い面です。
ご紹介したアプリ機能やチェック項目はあくまで一例ではありますが、自社の施策に対する選択肢の一つとして、アプリ導入を検討してみるのはいかがでしょうか。